短編2
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仕事が忙しい。俺は疲れ果てていた

晩飯はコンビニですませることにする

俺の家からコンビニまでは歩いて1分

買い物を済ませ家に戻る。階段をあがろうとした時、前日買った物を車に積みっぱなしにしていたのを思いだした

うちはオートロックだからキーケースごと車の鍵も持っている

(面倒だが持ってあがるか)

そう思い車へと向かった

車まで15mほどの距離で俺は立ち止まった

暗くてハッキリしないが、俺の車の横に人影が見える。暗闇に目を凝らすとガチャガチャとなにかをしている様子だ

(車場荒らし!?)

どうするべきか少し悩んだが、取り敢えず大声で注意することにした

俺「おい!わりゃなんしとんじゃ!」

そいつは俺の声に反応し、振り返ったが、暗くて男か女かもわからない

出来ればこれで逃げてほしい

しかし、そいつは逃げるどころかこちらに向かってきた。足を引きずっていて動きはひどく遅い

(ヤバイな……逃げよ)

包丁でも持っていたら大変だ。踵を返し逃げようと一歩踏み出した所で、俺の動きが止まる

二歩目が出ない

(なんじゃこれ!?体が動かん!)

俺の体は完全に固まっていた

後ろからズルズルと足を引きずる音が聞こえる。ゆっくりと、だが確実にこちらに近づいている

俺は必死に体を動かそうとしたが、指一本動かすことは出来ない

足音が俺の真後ろに来たと同時に、顔の横から真っ黒な腕が伸びてきた

まるで焼きすぎた肉のように炭化している

ゆっくりと顔に掌が向かってくる。目を閉じたくても、瞼は動かない

(ダメだ……)

そう思った直後、クラクションがけたたましく鳴らされ、車のライトが俺にあてられた

「大丈夫ですか!?」

男性が車からおりて声をかけてきた。お隣さんだ

黒い腕は消えており、体も動くようになっていた。安心し足から力が抜け、俺はその場にへたり込んだ

俺はお隣さんに何度も「ありがとうございます」と言いながら肩を貸してもらい、なんとか玄関までたどり着く

そこでお隣さんが口を開いた

「私も以前見たことがあるんですよ。その時も偶然車が通りかかって助かったんです」

「あれってなんなんですかね……」

「私にもわかりませんよ。なんにせよ、近寄らないことですね」

少し話をして、俺達は各々部屋へと入った

以前、目の無い女に戸を開けられたことがある

俺は真剣に引っ越しを考え始めた

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

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