読売新聞、気流欄掲載済み作品。
ワタシは、そこそこの怪談テラー。
ふたりの子の肝試しイベントの前座、怪談語りとして、よく、オファーされていた。
お化けチームをふたつに分け、最初のチームが、戻ってくると、「お疲れ様」と、麦茶をふるまう。
実は、打ち合わせ済みで、お母さんたちも、仕込みで、ひとつ、多く麦茶が、供される。
不気味にひとつ残った麦茶。笑いをこらえながら、「人数を数えて出したのに・・・」
「私も確認した」と、合わせる仕込みのお母さん。
種明かしして、笑いで、終わるはずのところ、「来年も使わせて」というあるお母さんの申し入れにトリックを明かさずそのまま、終了。
次の年、ひとつ多く用意した飲み物が、なぜか、すっきり、ハケました。
なぜですかね。
怖い話投稿:ホラーテラー 山江まろんさん
作者怖話