短編2
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心霊ヒッチハイカー

実話なんで 大したオチはありませんが、

誹謗 中傷 バッチコイで。

当時 周りの同級生より誕生日が早く、

一足先に、車の免許を取得した。

その日は、友人のAと

街で遊び、帰る頃には

深夜の2時をまわっていた。

俺の実家は 国道沿いとはいえ、超が付くほどのド田舎で、11時を過ぎると、人も車もほとんど通らない。

俺は親父の車で、

その前を、Aが 単車で走っていた。

家まで あと5分という所に、建設中のダムがあるんだが、

ちょうど、そのダムを通り過ぎる瞬間、

全開に開けていた、

左側の窓の外から、

低い男の声がした。

『……せ……て…』

背筋に寒気が走った。

『……せて…』

『の…せ……て……』

俺『…ぁあん!?』

強がりと、怖さを、ごまかしたくて、大声をだした。

『のせて……のせて……………』

『…のせろ―――!!』

俺『うわぁァァァアアア!!』

俺は 左の窓(手動)を、 運転しながら、体をのけぞらせて、 全力で閉じ、

アクセルべた踏みで、

前を走る、Aの真横に並んだ。

急に、真横に並ばれた

Aは、『…?』な顔をしたが、

説明をする余裕もなく、

『でっ…出た―ー!』

と、出せる限りの大声で叫んだ。

その瞬間、Aは深い前傾姿勢をとり、アクセル全開、 一瞬で 走り去った…

そう… 当時の俺達は

お巡りさんの前を堂々と歩けないような、生活をしており、

『出た―!』を、

『警察きたー!』と、 勝手に解釈したらい…

後で聞いた話しだが、 一時間近く、山の中に隠れていたらしい…。

取り残された俺は、

お決まりのようにエンスト、そして停車…。

ただ、お決まりとちがったのは、その後すぐに、 エンジン再スタートで、 後を何かが追ってくるなどの、 オチはなかった。

家に帰り、母親に、

全て話すと、少し天然な 俺の母親は、

『よし!ケリをつけに、そこに今から戻るよ!』

と、俺の腕を引っ張ったが、

『一人で行ってくれ…』 と、丁重にお断りした。

後に、聞いた話しだが、 そのダムは、

俺が、引っ越してくる前から、工事が始まっており、 ダムの下には、立ち退き予定の部落があったらしい。

しかし、立ち退きの日を待たずして、

台風による、土砂崩れで 、 その部落は壊滅… そして、生きていれば、 俺と同じ年の子いたらしい

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名係長さん  

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