短編1
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旅行にて   

ある地方へ旅行に行った時のこと

 その地方独特の祭りを見に行った帰り、独特の高揚感をかんじながら帰った。

 部屋に戻ると電気を着けて皆寝ていた。私はトイレに入った。すると、

「コンコン」とトイレをノックする音がする。私は寝ていた奴が起きたのだろうと思って「まだ入ってる」と言うと、「ぅーぅー」という低いうめき声がした。

 ドアを開けてみると誰も立っておらず、相変わらずみな寝ていた。

「今ノックしたの誰?」と言おうとした

その瞬間、カチッと音がして電気が切れてしまった。

 

その旅館は電気を紐で引っ張って消す所だったから 一応紐のところまでいこうとした。

 すると、異変に気づいた。窓のそばの会わせ鏡の鏡台の前に黒いぼやぼやとした影が立っている。その影はこちらに少しづつ向かってくる。

 その瞬間パッと明かりがついた。

 私は怖くなりあわててふとんに潜り込んだ。

 翌朝誰か夜中トイレをノックしたかと聞いたが寝ていて「私の帰りに気づきもしなかった」と言う。

 数週間後、カメラを現像に出した。戻ってきた写真を見て血の気が失せた。

 鏡台の前でとった写真の 合わせ鏡の中に私の方を睨んでいる青白い顔の男の顔が写り込んでいた。 

怖い話投稿:ホラーテラー h.kさん  

Concrete
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