中編4
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正体

いまからだいたい6年位昔の話です。

僕は田舎のチンピラ軍団の末端でした。

田舎もんは身内をすぐハメます(僕の地元ではの話です)

電話でないとか…

風邪ひいたって言っときながらなんで雀荘いるの?とか…

彼女いないって言っときながらなんで彼女いるの?とか…

数えきれないほどあるくだらない理由でアヤつける。金…もしくわ試合という名の体罰。

まぁ酷いもんでした。

最初は男気に惚れて入団したんだけどいつの間にかズレてってしまったんだよね。そのボスが。

そんでいつもの如く生け贄が決まったんですね。

○○君。

年は俺の1コ上で、すげぇ優しい人なんです。

決してキレないし、全所持金が500円くらいしかなくてもタバコ買ってくれたりした。

しかしそんな○○君が今回はボスのターゲットになってしまった。

原因はバックレの繰り返し。

女を装い、紹介されたと言いメールで呼び出し。

まんまと来てしまった。

優しすぎるから断れないんだな…

それをわかっててやってるボスは酷すぎる。

簡単に捕まってしまった○○君は目隠しされ、車に拉致られた。

僕はこの時運転手でした。

山に埋める事になった。もちろん殺しはしない。懲らしめるだけ。らしい…

正直ツライ。

やりたくないからツライ

というのもあるが

『辞めましょう!』の一言もいえない僕の弱さとダサさがツライ

30分くらいして山についた。

といっても田舎なので元々が山です 。

しかし遠くまで埋めに来たと、リアル感を出す為にわざわざ民家をぐるぐる回ってから裏山へ来た。

穴掘りました

蚊にさされまくって大変でした。

急に嫌~な気分になりました。

地元ですが、夜中っていうのと怖いって思ってしまったのが、力を合わせてしまい怖さが増していきました。

視線を感じ後ろを向くと狸がいました。

田舎ではよく出るので珍しくはないのですが凄く怖かったです。

狸は一歩も動かず、ただこちらを見ていました。すると静かに去っていきました。

○○君を目隠しさせた状態で、手首、足首、を縛り、さらに体育座りをさせた状態でガチガチに縛った。

埋めた。

首だけだして。

朝はやく掘り起こしに行くというのであと3時間位したら○○君の罰は終了らしい。

そして一度解散。

しかし仲間と不安で仕方がなかったんです。

さすがにヤバイんじゃないか…?

たまに熊でるし…

俺らが掘り起こしに行く前に山の畑に来たじぃさん達にみつかるのでは…

とにかくマイナス思考になりまくりました。

あの狸もなんか気味わるいし…

そして仲間と相談し、僕は入団して初めてボスに抗議しました。

するとボスは

『ばぁか!最初から朝まで埋めるつもりはねぇーよ!ただリアルな空気感出すにはお前らもだましたほうが盛り上がるだろ?』

盛り上がりません。

むしろ毎回こんな感じだから病んで吐きそうになってます。

しかし…

『けどな…、○○の野郎いねぇんだよ。マジで。ぜってー探せ!以上。』

えっ?いない?

まず脱出は不可能です。

ガチガチに縛ったし身動きはとれないはず

仮に穴から出れたとしてもロープはとれないはず。

1時間に及ぶ捜索で発見しました。

見つけたのはボスの班でした。

僕らがいった時には顔はボコボコ、血だらけ。

しかし…

○○君の服、靴下、靴などが一切汚れていない。

泥がついていない。

埋めて固める時に、水も沢山まいたので、不思議でしかたがなかったです。

次の日、○○君と僕は金を払って脱退したのですが、どうやって脱出したか、ロープはどうやってほどいたのかは教えてくれません。

ただ○○君はどんなに狂暴な動物にも一瞬でなつきます。

あの狸…

関係あるのかな?なんて考えたりしました。

まぁ、まずあり得ないので不思議のままでした。

埋め罰の刑から1週間後まさかという事件?が起きました。

○○君がはいっていた穴の場所の辺りから縛られて死んでいる狸が入っていたと村で騒ぎになりした。 ロープが地面から出ていたらしく、土が柔らかいから掘り返した狸がいたらしい。

…あの狸?

なんだかよく分からなくなってしまいました。

いまでも狸と○○君のカラクリは謎のままです。

○○君とは今、仲良しです。

○○君は相変わらずあの日の出来事を教えてくれません。

怖い話投稿:ホラーテラー セパハンloveさん  

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