短編2
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赤いコート

これは私の姉の話です。

姉は当時、専門学校に通っていて、学校の近くのアパートで一人暮らしをしていました。

姉は、大学卒業後に両親を無理矢理に説得して専門学校に入ったので、仕送りも無く、なかなかの貧乏生活をしていました。

当然、服にもお金をかけれない姉は、古着屋をよく利用していたらしいのですが、そんなある日、掘り出し物を見つけたそうです。

それは、赤いダッフルコート。

そのコートは、サイズもちょうどいい、汚れやキズもない、値段も安いと、文句なしのモノで、すぐに買って帰ったそうです。

後日、姉は気に入ったそのコートでバイトに出かけたのですが、その日は大変寒く、風も強い日だったので、姉はポケットに手をつっこんで歩いてたそうです。

そうやって歩いていると、指先に何やら硬いモノが当たるんだそうです。

「あれ?何だろう?」

そう思って、指先に当たるそれを取り出してみたら、その、取り出したそれ、人の爪だったそうなんです。

しかも、爪切りで切ったようなのでは無く、割れた様なガタガタの爪。

で、それを見た姉は気持ち悪いから、爪をすぐに捨てたそうです。

バイトが終わり、姉はそんな事があった事も忘れていたので、帰宅するとすぐに眠ってしまったそうです。

しかし、夜中、姉は変な声で目を覚ましたそうです。

「ゔぅ…ゔぅ…」

女の泣き声です。

「何…?この声…?」

うっすらと目を開けると、姉の視界は赤一色だったそうです。

「あのコートだ…!」

姉はすぐにそれがコートだとわかりましたが、そこにコートがあるはずがありません。確実にコートを着た誰かがベットの隣に立っている。

「ゔぅ…ゔぅ…」

ずっと女は泣いてる。

「怖い。…でも、一体誰がいるの?何の為に…?」

姉は、怖かったらしいのですが、勇気を出して、顔を確認しようと決心したんだそうです。

そうして、少し視界を上に向けたその時、

姉の視界に女の手が入ったそうです。

その手は赤紫色をしていて、爪はがバキバキに割れて、そこから血がポタポタと流れていたそうです。

それを見たのを最後に、姉が気づくと、いつも通り朝になっていて、コートも壁に掛かっていたそうです。

ちなみに、そのコート、姉は買った古着屋

に売りに行ったと言っていました。

その女、今もコートの持主のところへ現れているんでしょうか…

怖い話投稿:ホラーテラー シンバさん  

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