長編9
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マリア像に祈る親子

最初に

この話は

女性、特に妊婦さんや母親、既婚者に

身体的精神的又霊的な意味で

悪影響を及ぼすかもしれません。

それ以外(私自身も)の方も

何らかの影響があるかもしれません。

加えて親子、病人を中傷

宗教への偏見の様な文がありますが

私は一切その様な事は思っていません。                 

これらの点に注意して読んで下さい

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東京のレストランに就職した友人が地元に帰ってきたとき、遊ぶ機会がありまして、その日の夜に話してくれた話です。

                  

正直具合悪くなります、何故か。        

とりあえず、友人が話してくれた様に書きます。

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東京に引っ越したは良いけど、震災の影響で職場入りが1ヶ月も先に延ばされたんだよ。

つまり、みんな4月から働き始めてんのに、俺だけ5月からw

まぁ、あの震災で職無くなった人とか

考えれば良い方だけどな。

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とりあえず、1ヶ月はレストランが

紹介してくれた日払いの仕事やアルバイトで過ごしたんだ。

でも暇だったね。親からの仕送りも

あったし、1ヶ月の休みを結構好きな事

やりながらダラダラ過ごしたんよ。   

で、俺のアパート家賃安いだけあって

めっちゃボロいんだよね。

このアパートも幽霊が出るんじゃね

って位なんだが、俺がビビった体験は

アパートの前なんだ。

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wallpaper:100

アパートの前に小さな公園があんのよ。

砂場と滑り台、シーソーなんかが

あって普通の公園なんだけど、異様なの

公園の入り口の近くにマリア像が

あんだよ。お前キリスト教だから

わかるだろ?

実は公園の隣は教会でさ、日曜日とか

結構人来てんだよね。

位置的にこんなん。

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(そう言って友人は簡単な図を書いた)

  ┏━入り口━━━┓┏━━━━┓

  ┃    像 ┃┃教会 ┃

  ┗━━━━━━━━━┛┗━━━━┛

  ┏━━━━━━━━━━━━┓

  ┃アパート    ┃

  ┗━━━━━━━━━━━━┛

(こんな感じです)

まぁ、こんな感じかな。

んで、1ヶ月休みに入って二週間が

経とうとしてたある日。

晴れてたから公園のベンチで本読んでたら、親子が来たんだよ。

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日曜日の午後だったと思う。       

30後半位の若い母親らしき人と

7、8歳位の男の子。

母親は全身黒い服に白い肩掛け?みたい

のをかけてて、胸元にロザリオを下げてた。

男の子の方は頭丸坊主で、パジャマみたいの着てたんだよ。

ロザリオ付けてるから、

 

『あぁ、教会の信者さんか』

 

しか思わず再び本に目を戻したんだよね。                 

数ページ読んで、ふと頭上げたら

その親子がさ何か言ってんの。

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母親がマリア像に手を向けながら

男の子に

 

「この方は、マリア様でイエス様を産まれた方なのよ」

 

って言ってんの。

男の子はただ母親を見つめてるだけ。

再び母親が

 

「マリア様に必死にお祈りすれば、○○ちゃんの病気も絶対!絶対に!治るから、一緒にお祈りしましょうね」

 

そう言ってるから、俺は

男の子病気なのかよ、可哀想だな

なんて思ってその様子を少し

見ることにしたんだよ。

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(この時私は(マリア崇拝か、プロテスタントだっけな。偶像崇拝じゃん)なんて思いながら聞いてた)        

母親は暫くマリア像の前で

 

「お祈りお祈り。 ○○ちゃんが良くなりますように。 ○○ちゃんが良くなりますように。」

 

って祈ってて、男の子は

 

「お祈りお祈りお祈りお祈り。 良くなりますように良くなりますように。」

 

同じ様に祈るんだが、病気の所為だったんかな。

すごい声が掠れてんだよ。

だからなのかな、母親は息子の分も

祈る様に結構大きな声で祈る訳。

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すげぇ熱心だな、息子想いで良い母親

じゃん

とか思いながら再び本に目を戻したんだよ。                 

何ページ読んだかな、少し肌寒くなったから帰ろうとして頭上げたら 

       

『え!? マジかょ』

           

思わず声出しちゃったよ。

その親子まだ祈ってんだ。

しかも2人共聞き取れない位

ブツブツ祈ってんの。         

少し怖くなって、その後ろを早足で

通り過ぎてアパートに戻ったわ。

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水曜日だから二日後かな、その日入ってた日払いの仕事が雨で無くなったから

アパートでテレビ見てダラダラしてたら

外で声がすんの。           

窓から覗いたら、雨の中傘さして

あの親子がいるんだよ。

その隣に、教会の牧師?さんみたいな人がいて、母親に何か話してんの。

アパートの二階で、ほとんど会話

聞き取れないから断片的な事なんだけど 

  

「……病気な…私……。 マリア様が! お祈りをお祈りを! ……何で!…お祈り……治らないわよ!… 」

        

てな感じで母親が途中途中、叫んでて

牧師さんが

                

「落ち着いて!……雨で……かわいそうです!……どうぞ………じょーぶ…」    

言ってることはほとんど分かんないから、口の動きで俺なりに少し想像したら、こんな会話だった。                

(この辺から妙に友人が落ち着かなくなってきた)             

その会話のあとさ、その親子が牧師さんと一緒に教会に向かってった。     

それで、その週の土日。

俺がめっちゃ怖かったのは。

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まず、土曜日なんだけど

隣に、誰か引っ越しにくるみたいで

業者とかがバタバタやってるから

落ち着かなくてさ。

公園行ってイヤホンで音楽聞きながら本読んでたのよ。            

そしたら昼過ぎ頃、気配がしたから

ふと視線上げたら、いんだよ。

あの親子がさ。

その日は、母親が白いシャツに水色のカーディガン、ベージュのスカートで胸元にはロザリオって格好。

男の子の方は以前と変わらずパジャマだ。

今思うと、もしかしたら病院から来てたのかもな。              

それで祈り始めたんだよ、マリア像に。

ただイヤホン外してみたら、男の子の声はほとんどしない。

よく見てみたら、男の子凄くやつれてて

目の下のクマとか凄くて、ゲッソリしてんの。

母親も、少しやつれてる様に見えたわ。

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で、ビビったのはお祈りなんだよ。   

「マリア様マリア様、私の血肉でも何でも捧げますから。 お祈りもしますから。 ○○ちゃんを助けて下さい」          

ブツブツそう祈ってんの。

目は虚ろだった。

俺はもう見てられなくて、イヤホンして

読書に集中したんだけど

数分もしない内に

例の牧師さんが現れて何か話してんの。

それで気になってイヤホン外したんよ。

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牧師さんが              

「…お子さんの為にも良くない。 祈りも必要ですが、お子さんの為にも病院に戻りなさい。 私が変わりに祈りますから…」                

てな事言ってんだが

母親が                

「無駄です。 私がお祈りを。 お祈りに、祈り、日に祈り祈り祈り。 …雨の日、邪魔したのは許しません…祈ろ祈ろ」                 

そんな事を言って、その後は

牧師さんが何言っても無視してブツブツ。

牧師さんも顔引きつったまま教会に戻っちゃって、公園には俺とその親子だけ。

んで、何かその様子見てて、気持ち悪くなってきて、ファミレスに場所変えようとして親子の後ろを通り過ぎようとしたんだよ。

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母親はマリア像に向かって

 

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ」

 

ってブツブツ、自分に言い聞かす様に祈ってて、男の子だけが無表情でこっち見てくる。                 

俺が公園出て、ふと後ろ見たら

 

『ひゃあっ!』

 

悲鳴上げて、ファミレスまでダッシュしたよ! 

男の子がまだこっち見てんだからさ!

 

で…次の日、日曜日だわな。

暇で快晴だったけど公園には

行かず、一日中家ん中でテレビ見てた。

 

夕方かな、五時頃気付いたら夕日が

部屋ん中照らしてて

 

「うわー、1日無駄にしてしまった」

 

なんて言いながら立ち上がって

電気つけたんだよ。

そん時、公園を見たらさ

あの母親がいんだよ。

朝も昼も居なかったから、夕方頃

来たんだって気づいたね。

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そして気づいた。

 

「あれ、男の子がいない。」

 

あの男の子がいない。

そして母親は、何故か昨日と同じ服装だし髪がボサボサ。でも、胸元のロザリオは無かった。

同じことは、二階の俺の部屋にも

聞こえる位祈ってる。

 

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ! 祈ろ! 祈ろ!」

 

その時点ですげー怖かった。

そして、また気づいた。

母親の視線がマリア像じゃないんだよね。

そして視線の先を思わず見たよ。

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視線の先は教会だった。

いや、教会の小窓だったんだけど、

そこにはあの牧師さんがいんの。

牧師さんも気づいているのか、母親の方を向いたまま動かない。        

「祈ろ祈ろ…祈ろ…祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ…」        

俺牧師さん見たまま動けなかった。 

 

でも、なんか視線に気づいたから、視線を牧師さんから母親の方向けたら

 

母親が無表情でこっちを向いて叫んでんだよ!                     

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ」                      

『うわあぁぁ!』           

思わず声上げて窓閉めたけど、まだ

聞こえんの! 

 

祈ろ祈ろ祈ろって…。 

                  

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ」

 

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直ぐに財布とケータイ持ってアパート飛び出したよ。

普通、

アパート飛び出した瞬間、目の前に母親が

って、フラグ立ってたから出ないで部屋に閉じこもるけど

 

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ」

 

声が部屋に響いてて

そんな事すら考えれずにファミレスまでチャリこいだ。

まぁ、居なかったし追いかけても

こなかったから良かったけどな。

 

そのままファミレスで一夜過ごした。

朝方、友達呼んで一緒にアパートに戻ったらさ…変なんだよ。

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人だかり出来てて救急車とかパトカー来てんの。

アパートの大家さんがいたから話聞いた

ら                  

朝方の4時頃、教会から叫び声が聞こえたみたいで近所の人とかが外出たら

牧師さんが公園のマリア像に向かって

頭を抑えながら

 

「祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ祈ろ…」

 

って、ずっと叫んでたらしい。     

口から泡と一緒に血も吐いてたらしく

マリア像見たら血ですげぇ汚れてた…。                

誰かが救急車とパトカー呼んだみたいで

直ぐ来たんだけど、牧師さん喉が壊れたみたいで叫び声が掠れてて不気味だったみたいなんだよね。

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で、直ぐ気になったのは

あの母親なんだけど、そこには居なかった。

とりあえず、何か冷や汗止まらないし

耳をすませばあの声が聞こえそうだし

数日後にアパート引っ越したよ。

 

でも、何かヤバい。何かヤバいんだよ。

今も…ヤバい。

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「ふぅ…。 気になった事と気づいた事あるだろ?」

 

友人は飲み物一口飲んでから、聞いてきた。

 

「うん、両方ね。 気になった事は『祈り方』気づいたのは『祈り方の意味』かな」

 

私も一口飲み物を飲んでから答えた。

 

「やっぱりか…俺の思い込みであってほしい。 聞き間違いであってほしいと思ったんだけどな」

 

友人の表情は話し始めとは違って、やつれて見えた。

 

「祈る時…『祈ろ祈ろ』って唱えるなんておかしいよ。 意味分かんないし」

 

「お前の聞いた『祈ろ祈ろ』てのは聞き間違いだろうね。 多分…」

 

「わかってるよ」

 

友人は言った。

 

「『祈ろ祈ろ祈ろ…』じゃなくて

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『呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い呪い』」

                  

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マリア崇拝は、カトリックですね…。
にしても気持ち悪いなぁ…

ん~・・・気持ち悪い(||´Д`)o

本当に体調悪くなったらどうしよう:(´◦ω◦`):

最初に注意書きがあったにもかかわらず、最後まで読んじゃった自分が悪いんやろけど╮(︶﹏︶")╭

怖かったです…