中編3
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覗かれている

昨日体験した私の話です

会社帰りいつものように駅前のコンビニで弁当と飲み物を買って帰ろうとした時、急に雨が降って来ました

通り雨かな?

朝の天気予報では雨の話などしていなかったのに…

駅から住んでいるアパートまでは徒歩で15分位

遠くはないが、近くもない

仕方ないので傘を買いました

傘をさし、人通りのない道を帰る

この辺りは夜の8時位までは駅前のスーパーに買い物へ来る客でわりと人通りは多いのですが、9時を回ると一気に人通りが少なくなります

昨日は残念ながら残業デーでした

私が駅に着いた時には10時近くになっておりほとんど人気がありませんでした

いつもの帰り道を歩いていると雨音に混ざり何か聞こえた気がしました

私は後ろを振り返ったが特に何もない

街灯が等間隔に並んでいる

歩き始めて数十秒経っただろうか、また何かが聞こえた気がしました

後ろを振り返るが何もない

歩き始めるとまた何かが聞こえた気がする

それは人の声なのか、動物の鳴き声なのか、雨音でかなり聞こえにくいが、何かが何かを発しているようでした

私は幽霊と言うものに縁がなく、怖い体験をした事も、幽霊を見た事もありません

ですので多少の事では怖さを感じませんでした

この時も、私は心霊的な事よりも、事件に巻き込まれるのではないかと言う現実的な事に、恐怖を感じていました

少し走るか…

弁当が崩れないよう気を使い、私はこの日小走りでアパートまで帰りました

私が住んでるアパートは木造2階建てで、階段を上り、5部屋分歩いて6部屋目が私の部屋です

アパートに着き、部屋の前まで来た時、今度は何かに見られているような気がしました

その時の雰囲気と感じた事のない感覚に思わず後ろを振り返り辺りを見渡しました

その時背中を震えが走しり抜けました

今まで幽霊等に恐怖を覚えた事の無かった私が、その時始めて後ろを見るのが怖くなりました

玄関の扉を背に立っている私の後ろに誰かいる…

誰か?いや、表現が違うかもしれない

何かがいる…

ドックン…ドックン…ドックン…

心臓の音が聞こえる程、辺りは静かで私の気は背後の一点に集中していました

ドックン…ドックン…

いつまでもこうしていられない…

私が意を決して振り返ろうとした時

ガチャン!!

隣の部屋の扉が開き住人が出てきました

助かった…

私はその瞬間今までの緊張した空気から解放されたせいか、その場に膝から崩れ落ちました

こんばんわ。大丈夫ですか?

隣の住人が優しく声を掛けてくれました

はい。少し怖い体験をしたもので。

そうですか。お怪我はありませんか?

はい。私の勘違いだったのかもしれません…恥ずかしい話ですが…私は大丈夫ですので

そうですか…最初警察を呼ぼうかと思いましたが、一応様子を見ようと思いまして表に出てきたのですが、彼女さんももう帰られたようで、お怪我もしてないのであれば大丈夫ですね

??

この人は何を勘違いしているのだろうか?

確かに隣の住人の右手には携帯が握られていました

あの…私彼女いませんよ?ここ数年独り身ですが…?

何をおっしゃってるんですか?ずっと彼女さんの声ばかり聞こえてましたよ

コロシテヤルって怒鳴り声が…

私、昨日から家を出れないんです

何故か?

私の部屋の玄関の扉の上には小さなガラスの小窓があるんですが

私がそちらに目を向けるといつもこちらを覗いているんです

曇ったガラスの向こうから…

黒髪の女性が私の事をずっと…

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いったい彼は何をしでかしたのですかねw?関係ない女性の霊からこの様な熱いアプローチなどあるのでしょうか・・・