中編5
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穢れ

これは僕の高校の友達から聞いた彼が中学時代に体験した話です。

(彼を主人公の僕として綴ります)

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僕は友人のA君に呼ばれて、彼の自宅に訪問することになった。

A君はここ数日学校を「家庭の事情」とやらで休んでいた。

(当時の教師が言うには、欠席の報告は母親からであったため、サボっていたとは思っていなかったらしい。)

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---昨日のことだった。

帰宅して自室においてある携帯を確認すると着信履歴が一件あった。

A君からだ....

ここで僕は少しばかり違和感を覚えた

A君とは小学校からの付き合いで親友と呼べる者の一人なのでA君から電話が来ることは度々あったが会話の内容はどれもくだらないものであるため、

わざわざ『留守番電話を残す』という事は今までなかったのだ。

僕は携帯を開き、留守録を再生した。

「大事な話がある、明日の放課後俺の家に来てほしい。」

彼が残したメッセージにどこか鬼気迫るようなものを感じた。---

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「ピンポーン」

インターホンを鳴らしてもなんの返答もない。

ふと、彼の家を見渡すとA君が2階の窓から此方を覗き、中に入ってこいとでもいうようにゆっくりと手招きをしているのが見えた。

僕はドアノブを回して彼の家の中に入った。

shake

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ーー!?ーー

玄関には盛り塩、そしてそれはA君の部屋へ誘うように両脇に点々と続いている。

薄暗く、少し寒い。

直感がここにいてはいけないと叫んでいる。

僕ははっきりとした不安感を持って彼の部屋へと向かった。

「A、どうしたんだよ?話ってなんだ?」

部屋の扉は開いており、中央にA君がいるのがわかった。

「そこじゃ駄目だ、中に入れ。」

僕は薄々気づいていた。この不安感に。

恐る恐る部屋へと足を踏み入れる。

「おいっ、お前、、、この部屋はなんだよ!?」

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壁じゅうに張られた札、札、札

天井にも貼られている....

Aは痩せこけていて眼球が常人よりも飛び出しているように思えた。

いぜんのAではないのは明らかだ。

「何があったんだ?」

Aは瞳孔を開いたまま、周囲をギョロギョロと見渡し、あるものに指を指した。

それはつい最近発売されたスマホだった。

「一週間前だ。俺の友達のKからお前が好きそうな話があるっていわれてさ、、、、お、俺、怪談とかそういうオカルト系の話とか好きなの知ってるだろ?

....それでさ、Kがうちに来いっていうから行ったんだよ。そしてKはあれを見せてきたんだ...」

「あれってそこにあるスマホのことか?」

「違う...動画だ」

「動画?何の?」

「見せてはいけないんだ、この前うちにきた霊媒士に言われた。此れは穢れなんだって。」

A君は代わりにその動画の内容を話し始めた。

「Kがある晩、塾の帰りに携帯を落としたらしい。あいつ依存症だから翌日直ぐに交番に届けを出したそうだ。

そしたら二日後くらいとか言ってた、携帯が見つかりましたって連絡が来て交番に取りに行ったんだけど...

おかしいんだよ、届けた人を警察の人見てないそうなんだって。気づいたらデスクの上においてあったらしい。

Kはその時はあんまし気にしてなかったんだけど、家に帰って早速アプリを立ち上げようとしたら容量オーバーでアプリが勝手に終了しちゃうって言ってた。

写真そんなに入れてたかって疑問に思ってフォルダ見たら2時間位の動画が勝手に保存されてたそうだ。」

「...おい、それって心霊系のやつか?」

周囲がいっそう寒くなった気がする。まるでなにか...

「内容はただの恋愛ものを題材とした自主製作映画っぽいやつだった。」

「じゃあ何で今お前はそんな風になってるんだよ?」

「...動画が勝手にある場面で止まるんだよ。

それから巻き戻しと早送りを繰り返して、、、ちょうど主人公とヒロインの女性が結婚するところだった。

結婚式って言っても和風なんだよ。それが妙に目に留まってさ、お辞儀するシーンなんだけど

それが何回も繰り返すんだ。

Kはそれを面白がって俺を呼び出し、見せたんだ。

それからだった、毎晩夢にその映像が出てくるんだよ。何回も何回もお辞儀して、、、いや

首を振っているようにも見えた。

Kにその事話そうと電話したんだけどあいつの番号現在使われていないとかいうんだよ。」

僕はA君が指を指したスマホを思い出した。

あれもKのも機種変されたんだ...

「でも後日Kから家電がきて、あいつも夢に出てくるって。機種変しても動画だけなぜかついてくるって...

それに、あいつ言ってたんだ。TVにも自分のイメージが写ってしまうって!」

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ザップ音がなる、A君はいつの間にかTV画面を見ていた。

嫌な予感がする。

「此れはさっきも言ったとおり、穢れなんだよ。

話を聞いただけでもダメなんだ。.....

父さんと母さんは別の霊媒士さんのとこに行ってる...独りじゃ耐えきれない。

だから、、、、、、

、、、、、、

、、、、、、

shake

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イッショニミヨオ。」

「やめろおおおおおおおっ!!」

僕は無我夢中で部屋を飛び出し、A君の家から無事に出ることができた。

振り返ってはいけなかったんだと思う、僕はA君の部屋を見上げてしまった。

wallpaper:588

そこにはA君の他に何人も、頭を打ち付けるように何度も何度もお辞儀を繰り返す影が見えた。

ーーー

ーーー

ーーー

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「それでAとKはどうなったんだよ?」(筆者)

「Kはどっか引っ越して、Aはちゃんと登校してたよ。

なんでも一家全員が憑かれたらしい。清めてもらったって言ってた。」

「結局なんだったんだろうなそれ」(筆者)

「僕もよくわかんないけど、穢れなんだってことはわかった。

これは伝染するんだよ、霊媒体質の人は特に。もしかしたら喋ってもいけないし書いてもいけないかもしれない。

存在自体が禁忌なのかも。」

「お前は見てないよな?」(筆者)

「うん。でも...

.....

.....

.....

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イマイッチャッタケドネ。」

ーーー

ーーー

ーーー

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この投稿を見てる皆様、もし自分の携帯に今言ったような動画があったなら

見ないことをお薦めします。

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ロビンM子様
コメントありがとうございます!
題名は、けがれと言います。
あなた様の若き日の過ち、めちゃくちゃ好きです!

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terror様

創作なんですね。
良かったです。