中編4
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幽霊の集まる場所

怖い話をしていると幽霊が集まるという話、皆さんもご存知ですよね。

有名なところだと百物語がそうですが、別にこれはリアルに限った話ではないんです。

この話は私の友人が体験した話です。

友人はとあるサイトにハマっていました。

そのサイトはいわゆる怖い話のサイトで、怖い話を読んだり、また、自分で怖い話を作って投稿する事もできるサイトでした。

1日に数時間、そのサイトを見るのにハマっていた友達。友人である私にも、「今日はこんな怖い話があったよ~」、「こんな怖い話を作ったけど読んでみて~」等など、lineを通じてよく報告してくれていました。

いつもの他愛のない会話。

でも、ある日を境にその友人がおかしな事を言うようになりました。

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「私の後ろに誰か見えない?」

仕事が終わり友人に呼び出され、ファミレスで落ち合うなり、友人がそう聞いてきました。

「え?何もみえないけど??」

最初は冗談かと思いましたが、友人の怯えている表情をみるとそうではない事が分かりました。

それに友人とは長い付き合いです。こんな冗談を言わないのは私が1番よく理解しています。

「何かあったの?」

そう問いかけると友人は重い口を開けて、ゆっくりと話し出しました。

「うん、実は…」

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いつも通り、サイトを見ていた友人。

その日も投稿されている怖い話に一通り目を通し、怖い話を読み漁っていました。

「次はどうしようか…。久し振りに投稿でもしてみるかなぁ」

そう思いトップページに戻ると、新しい話が投稿されているのに気付く。

題名は、「幽霊の集まる場所」

何気なく開いてみると、内容はある体験をきっかけに、幽霊が見えるようになった人の話でした。

その体験とは、「怖い話を読み漁った事」

その話はとても良く出来ていて、リアルすぎる描写に友人は直ぐにのめり込みました。

話の中の登場人物、仮にAとしますが、そのAは友人と同じように怖い話を読むのが趣味で、その日も仕事が終わり、食事も入浴も終わりひと段落した後、Aはいつものようにサイトを見ていました。

その日は出来のいい話が沢山あり、ひとしきり読み漁った時には深夜0時を過ぎていました。

もうそろそろ寝ないと明日に響く。

そう思いサイトを閉じ、パソコンをシャットダウンしたA。

「ん?」と思った。暗くなったディスプレイに何か写ったような…

「気のせいか…」

特に気に留める事もなく、携帯の目覚ましをセットし、床に就くA。

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「今日はなかなか眠れないな」

身体は疲れているのに目が冴えて全然眠れない。

その後も眠るように努力するが、気にすれば気にする程、なかなか寝付けない。

ゴロゴロしていても眠くならないし、喉も乾いてきた。

台所でお茶でも飲もう。そう思ったAは起き上がり、部屋の電気を点けた。

shake

「うわっ!?」

ギョッとした。電気を点けた時、パソコンの前に赤いワンピースを着た女が立っていたからだ。

目を擦り、もう一度見てみるが、誰も立っていない。

気のせい…?いや、でも…

確かに女はそこに居た。

Aは布団に潜り込み、頭まで布団を被った。気のせいか、視線を感じる…

布団の中でブルブル震えていると、Aはいつの間にか眠りについた。

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夢を見た。

布団で寝ているAの上にさっきの女が跨っている。顔は長い髪に隠れて良く見えない。ただ、青白い顔に映える、真っ赤な唇が印象的だ。その唇をにいっと横に曲げ、女はAの首に手を回す。

「うぐっ…ぐう…」

強い力だ。女の力とは思えない。必死に手を振り払おうとするがビクともしない。

もうダメだ…

おかしな話だが、夢の中の自分の意識が薄れていくのを感じる。いや、これは現実なのか…?

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「うわぁっ!!」

慌てて飛び起きるA。

夢…か?でも夢にしては妙にリアルな…

首を触ってみるが特におかしなところはない。

枕元の携帯で時間を確認すると、起床までまだ1時間はある。このまま起きようかと思ったが、何となく体が怠い。

寝れるかどうか分からないが、Aは横になる。

ピリリリリ…

アラームの音で目が覚めるA。眠れないかと思ったが、すんなりと眠る事ができた。

眠気眼で携帯のアラームを止める。

昨夜の事を思い出しながら洗面台で顔を洗う。

やっぱり気のせいだよな。多分、怖い話を見すぎて変な夢を見たんだろう…

顔を拭きながら鏡に目をやるA。

「何かやつれた顔をしてるな俺…」

そう思った時だった。

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shake

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にゅっと自分の後ろに昨夜の女が出てきた。

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友人の話に食い入る私。

「それで…その人はどうなったの?」

「うん、何かそれを境に幽霊が見えるようになったんだって。それも女の人や男の人、昔の落ち武者みたいな人とか、色々と…」

友人の話では、そのAと言う人は実際に除霊も受けたとの事。その時の話も載っていたようだったが、霊能者曰く、原因はサイトらしい。

怖い話をすると幽霊が寄ってくる。つまりはそういう事だ。

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話を友人に戻しますが、その友人もどうやら少し前から見えるらしい。

それも、サイトに出てきたような赤いワンピースを着た女性が。

最初は気のせいだろうと思ったみたいですが、出てくる回数が段々と増えてきたとの事でした。

それも、ぱっと鏡を見た時に、後ろに立っている事が多いとの事。

夢も見るらしい。Aと同じように首を絞められる夢を。

それも何度も。

首筋を見ると、うっすらと何かの跡がついている。

「え?やばいよこれ…」

話し合い、友人は翌日にお祓いを受ける事になりました。

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百物語でも、幽霊が集まると言います。たったの100話でもです。でも、サイトには100を優に超える話が投稿されています。

あなたの見ているサイトは大丈夫ですか?

shake

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