中編3
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心霊写真と父の死

私の父は私が中学二年の時に亡くなりました。

急性骨髄生白血病と言う当時の私には全く分からない病名で亡くなりました。

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その日私と母の2人で父のお見舞いに行きました。

私の父は胃の検査と言うだけの軽い入院だと聞いておりました。

9月15日当時で言う敬老の日です。母は帰りにチョコパフェでも食べて帰ろか?と言ってくれて、お見舞いは口実で、帰りの方を楽しみにしてました。

父の病室に付き、たわいの無い話をしている所へ主治医の先生が母だけを呼び出し出て行きました。

父と二人になった私は特に話す事も無く、お見舞い品を物色していました。

十分程で母は戻って来たのですが、目が少し赤くなっていたのを不思議に思っていました。

そろそろ帰ろうかと思い始めた頃、急に父の様子がおかしくなりました。

母が慌ててナースコールを押し、看護婦さんが入って来たと思ったら、直ぐに先生を呼びに行かれ私は病室を追い出されました。

30分か1時間か時間の感覚はよく覚えておりません…

病室のドアが開き、私は部屋へ入れられました。

ご臨終です…と言われ泣崩れる母を目の当たりにし、何が起こったのか分から無いまま父の死を迎えました。

後から聞いた話ですが、あの時母は父の命は持って後一週間と言われていたみたいです。

ただの検査入院の筈が、軽い気持ちで偶々お見舞いに行ったその日に待っていたかの様な父の死…全く納得出来ませんでした。

急性骨髄生白血病…急にも程があるだろ、と今なら軽くツッコミを入れられそうですが、当時の私は混乱するばかりでした。

唯、私の中で一つだけ嫌な事が脳裏に浮かびました。

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遡る事3ヶ月前の修学旅行から帰った後の話です。

当時は使い捨てカメラが主流で、私も例外無く使っておりました。

撮り残しのフィルムが1枚残っていたんです。

早く現像に出したいけど勿体無いなぁと思って被写体を探していると、父が駐車場で洗車をしてました。

丁度いいやと思い、車と一緒に撮ってあげるよと父を写しました。

撮り終わり、ウキウキしながら直ぐに現像しに行きました。

出来上がった写真を旅行を思い出しながら一人ニヤニヤしながら見ておりました。

最後の1枚で手が止まりました…

父の車は軽のバン?タイプで座席の頭の部分に穴が空いているんです。(回←こんな感じ)

その穴の中に上半身から上だけの横向きの女性が写っていたんです。

大きさと場所的にそんな場所に人が写り込むなんて有り得ないんです。

駐車場は敷地内で、私と父以外誰も居ませんでした。

父は運転席側に手をつく感じで写っていましたので、女の人の視線の先には父がいました。

私はうわぁ…心霊写真撮れちゃったよと、その時はそんなに怖くもなく、何も考えずその写真を父に見せに行きました。

父はその写真とネガを私から取り上げ、御守りになるかもしれないからな、と言って持って行ってしまいました。

そんな事があってからたったの3ヶ月後に、父は亡くなったんです。

本当に急性の病気で亡くなったのかもしれません。

写真も気にし過ぎなのかもせれません…

ですが、父の遺品を整理してもあの写真は出て来ませんでした。

父が処分したのかは分かりません…あの女の人は悪霊だったのか、死神だったのかと今だに考えてしまいます。

もし、あんな写真を私が撮らなければと、本当に関係無いのかも知れませんが今だに悔んでなりません。

父はちゃんと天国に行っているのでしょうか?

父の死因には納得してないんです、本当に急過ぎて…

あの世と言うもが実在するのなら、死んでから父に謝りに行きたいと思います。

あんな写真を撮ってごめんなさい…

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またたびさん初めまして、この度は怖いと本当にお優しいコメントありがとうございます。
近所にあった納骨が古い順から県外に移されてしまって、お墓参りもろくに行けなくなりました…
父の子供として何ひとつ親孝行出来なかったのが心残りです(>_<)

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