短編2
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【狂人の町】髪

これは、僕が小学生の時の話です。

僕が住んでいた町には、洒落ていると有名な美容院がありました。

中でも、二十代のお兄さん店員は、人気だったそうです。

ある時、お兄さんはいつも通りお客さんの髪を切っていました。

切り終わって、お客さんに髪型を見せると、

お客さんは気に入らなかったのか、立ち去る時にわざとお兄さんにぶつかりました。

ぶつかったことで、お兄さんの手からハサミが落ちて壊れてしまいました。

お兄さんは激怒し、お客さんの胸ぐらを掴み、殴りかかりました。

それはそれは、すごい形相だったそうです。

お兄さんは当然クビになってしまいました。

さらに、お兄さんはハサミを壊されただけで激怒する変人と、噂されました。

そのように噂されたせいか、お兄さんは家に閉じこもるようになりました。

それからしばらくして、お兄さんはやっと外に出るようになったそうです。

しかし、その姿は前向きに次の仕事を見つけるようには見えませんでした。

無理やり修理したハサミを持ち、家の前で自分の髪を永遠と切り続けていたそうです。

目はあらぬ方向に行き、一人言を喋りながら。

その姿はまるでお客さん相手に髪を切るようだったと言います。

ある時から、お兄さんの姿が見えなくなりました。

おかしく思った近隣の人は警察に通報したそうです。

警察がお兄さんの家に入ると、

お兄さんは死んでいました。

shake

口に髪をたくさん詰めて。

お兄さんは、何を思ったか、自分で切った髪を食べたのです。

飲み込む時に吐いた嘔吐物が部屋に散乱していたそうです。

お兄さんは本当に変人だったのでしょうか?

僕にはわかりません。

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