短編2
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無縁仏

俺の地元はとても田舎だ。

田舎だから出掛けるところも少ないし、怖い話好きということもあり、たまに友人と心霊スポットなどに出掛けることも多くなる。

その中でも不思議に感じたことやゾクリ…とした体験をここで話す

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その日は蒸し暑い夏の日だった。

朝からは何もすることがなく、友人Sに

俺「暇だからどっか行こうよ〜」

とかぼやいていた。

同じく暇を持て余していた友人Sは

友人S「じゃあ市街のほうでもいってみる?」

と言ったのでその案にのることにした。

車は持ってはいなかったので電車を揺られながら市内に向かった。

市街に着いたはいいがすることはなくぶらぶらしていたときだった。なんか面白いことないかなーと思ってたら、ふと頭に「夏といえば肝試し」と謎のワードがよぎる…

俺「そうだ!肝試しいこう!!確か近くにあったと思う!」

と俺がいうと友人Sは

友人S「突然やなw、まぁいいけどw」

と言ったので心霊スポットに向かうことにした。

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電車に揺られて十数分、目的地近くの駅に着く。

駅からは徒歩なので炎天下のなか歩いていると

友人S「てか今向かってるところはどんな場所なん?」

俺「なんかお寺があってその奥に無縁仏を集めた場所があるらしいよ」

友人「へぇー」

などと話しているとお寺に着いた。

お寺の中の焼却炉みたいなところから煙が上がっていたので(なにか枯れ枝とか落ち葉を焼いてるのかな?)と思っていると、

その煙の奥から老婆が出てきた。

そして老婆はこちらを見て、

老婆「あんたたち、ここになにしにきたん?」

と聞かれたので

俺「奥のところにお参りしにきました」

というと

老婆「軽い気持ちでお参りしたらあかんよ、ついてくるけんな」

と言われて

俺、友人S「はーい、ありがとうございます」

といいながらも心の中で少し怖じ気付く。

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奥に続く道は片方が竹薮、もう片方が用水路になっていた。

「虫がおるんちゃうん?」とか友人とぼやきながらそこを抜けると道が広がって大きな場所に出た。

そこには異様な光景が広がっていた…

何十何百という無縁仏がピラミッド上に並んでいる…

しかしそれはなぜか俺には少し神秘的に見えた。

友人S「なんか威圧感があるなぁ」

俺「うん、頭の中の警報みたいなんが鳴っとる気がする」

などといいながらも怖いもの見たさで景色を写真など撮っていた。

次に動画も撮るかと携帯を手にしているときにそれは起こった…

俺「!?」

カメラをインカメラにして360°回りながら

自分を移していると一瞬木の影に白い服が見えた…!

急いで動画を確認するとそこには何も写っていなかったが確かにいた気がする。

不思議に思ったがあれ以来、生活になにか変化があったわけでもない

以上が俺の体験した不思議な出来事だ

Concrete
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