短編2
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死にかけた。

その時は姉、私、弟2人の4人姉弟でした。(今は更に弟と妹2人います。)

丁度私が小学5年生位だったと思います。

まぁ、貧乏な家庭なので、一部屋に4人で雑魚寝してました。

私はその時もの凄く眠かったにも関わらず、

周りの姉弟はぎゃあぎゃあと遊びながら叫んでました。

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私は煩いなぁ…と思い布団に潜り込みました。

電気も点いていて眩しさから逃げる為にも。

普段はしないのですが今日ばかりは煩いし、仕方が無い。と思ってたんだろうな、とうろ覚えですが。

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明かりで薄ら布団の模様が透けているのを何故かじっと見ていました。

それが段々と私には一人の人間の白骨したものに見えてきました。

その時からホラー系が好きな私は「うわ、気持ち悪いな。」位にしか思わず、ずっと眺めてました。

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すると、何故か布団から小さな手が出て来ました。

大きさからして、3、4歳程の手は私の口にそっと手を乗せてきました。

すると物凄い力で口を思いっきり塞いできました。

私は必死に手を剥がそうと力を込め、反抗しました。

私の方が歳は上だ!力だってある!

そう思ってもその小さな手は物凄い力で塞いできます。

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もう無理、死ぬ。と思ったが、すぅっとその手が離れていくのを感じ、布団から飛び起きた。

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誰も私が暴れて小さな手を振り払うのに暴れたのにさえ全く気付いてませんでした。

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後日私はちらっと母親から堕ろしてる子供が居ることを知りました。

もしかしたらその子なのかな、と思いました。

私の代わりに産まれてくれば良かったのにな。

と今では強く思います。

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