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毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

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【11月お題】

「黄泉」「狐」「エレベーター」

投稿期間 11/1 0:00〜11/28 23:59

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ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」
【3月お題】
「足跡」「惑星」「メッセージ」
【4月お題】
「卵」「楽園」「嘘」
【5月お題】
「人混み」「電話」「花瓶」
【6月お題】
「墓場」「毒」「待つ」
【7月お題】
「海」「境界」「糸」
【8月お題】
「打ち上げ」「ライト」「未練」
【9月お題】
「借りもの」「バス停」「斜陽」
【10月お題】
「骨董」「ピエロ」「姉」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

星の海に独り

「なあ山本、人は死んだらどうなるんだろうな?」
 その時緒方は、病室の窓から冬枯れの中庭を見ていた。そこに人影はない。
「どこかの民族では、すべての生き物の魂は、死後に『大いなる存在』に還るんだそうだ。それを聞いた時俺は思ったよ。提灯鮟鱇みたいだなって。知ってるか?鮟鱇のオスはメスに比べて身体がとても小さいんだが、交尾の際にメスの身体にくっついて、そのまま同化しちまうんだとさ。つくづく、人間でよかったと思ったぜ」
「余計なことを何も考えずに、大きな存在におんぶに抱っこになれるなんて、気楽な気がするがな」
 僕がそういうと、緒方は「お前らしいな」と小さく笑った。
「なあ、俺は生きてあの星を見ることはできないが、お前がきっと、それを果たしてくれ」
 頼むぞ、と言って友人は泣いた。

 あれから10年の歳月が流れ、無人探査機がついに惑星ヨダカに到達した。
 これから地表の岩盤をボーリングで掘り進んで、地下に眠る太古の海から、地引網の要領で貴重なサンプルをできる限りの多く収集する予定だ。
 そして、最終的にそれらを無事に地球に持ち帰ることこそ、僕たちチームのミッションである。
 しかし、まずは無事目的地に到着したことで、僕を含めチームメイトたちは大いに胸を撫で下ろしていた。
「ヤマモト、祝杯を上げに行かないか?」
「いや、僕はもうしばらくここにいるよ。オガタにも、この景色を見せてやりたいから」
 そうか、奴によろしくな、と言って仲間たちは引き上げていった。
 暗い研究室でひとり、探査機から送られてくる、遠くの星の風景をモニターに見ながら、酒を飲んだ。 
 と、荒涼とした地表と、真っ黒な空ばかりを映していたカメラに、奇妙なものが映り混んだ。
 人だ。
 こちらに背を向けた、白衣姿の男だった。 
 宇宙服もなしに、人間が存在できる場所ではないというのに。
「緒方ーーか?」
 やや左肩を下げた、気だるげな立ち方。それは確かに、あの緒方の後ろ姿だった。

 お前、生きて見ることはできないからって、死んだ後そいつに乗っていったのか。
 何かの一部になるという安寧を捨てて、10年もの間、孤独な航海をしてきたというのか。
 まったく。お前らしいよ。

 そっちはどうだ、緒方? かつてひとりも人が死んだことのない、真空の大地に立つ孤独な幽霊よ。
 また10年かけて帰ってこい。そして今度は、ふたりで祝杯をあげようじゃないか。

返信

下半身がそれの魚を食べると×
上半身がそれの魚を食べると〇
でした。

人魚のイメージって西洋か日本かで大分違いますが、西洋バージョンの方がまだ食べられる気がします……。

返信

『八尾比丘尼の宇宙』
 忘れている者の方が多いと、彼は思っている。
 海沿いの彼の村には、魚を捕る習慣があった。
 そーれ、だったか。よーい、だったか。
 掛け声と共に、大人が網を引いていたのを覚えている。
 白い波の間から、ざざざ、っと。
 大量の海の幸を入れた網が引き上げられて。
 売り物にならないような小さなイカやタコを、お八つ代わりに拾って食べるのが村の子供の役目で、それが楽しみでもあった。
 あれ、提灯鮟鱇がいる。
 地引網に引っかかったものを指さして言ったのは、あっくんだった気もするし、たっちゃんだった気もする。
 額から、ふるふると、明かりを放ち。
 下半身が魚のそれは、悲し気に顔を歪ませながらこう言った。
「死にぞこない。死にぞこない」
 昔から、下半身が魚の者は後の世のことを予言する。
 畑では、顔が牛で体が人のものが似たようなことを言うのだそうだ。
 くだん、と呼ぶ。
 あっくん、か、たっちゃん、からそれを聞いた彼は。
 その、網に引っかかっていた、下半身が魚の生き物をひょいとつまんで、口の中に放り込んしまった。
 味は覚えていないと、彼は言う。
 肉のようだった気もするし、魚のようだった気もする。
 大分昔のことだと、彼は笑う。
 そうだろう。
 五百年は昔の話だ。
 海なんか、もうかなり昔に消えてしまった。
 魚なんて見たことも無い。
 肉の味を人類は知らない。
 でも。
 人の記憶を植え付けられた機械が、通信機を通してからからと笑う。
「死にぞこない、ってのは、当たってたなあ」
 下半身がそれの魚を食べると、人は死ぬことができなくなる。
 少なくとも、昔からそう言われている。
 泥の塊と化した地球から飛び立った無人探査機は、貴重な旧人類の記憶を載せながら、魚ばかりが暮らす惑星へと旅立って行った。
 

返信

ご利用の皆様へ🌱
新しい月となりましたので、お題の更新をさせていただきます( ᴗ ̫ ᴗ )

今月は我らがロビンⓂ︎さんより、お題を提供していただきました。有難う御座います(。-人-。)

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【11月お題】

「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
※お題提供:ロビンⓂ︎さん

投稿期間 11/1 0:00〜11/28 23:59

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中々の高難易度のお題となっております。
気分転換にでも力試しにも、お気軽にご挑戦くださいませ(л・▽・)л💦

返信

「薔薇の名前」
今から30年ほど前になる。
当時、憧れていた人がいた。
その人には、少し変わった趣味があった。
それは、実に他愛のないことなのだが、全ての物事を暗号や記号で表現しては楽しむというものだった。
その人の風貌は、風来坊のようでいて、詩人のようにも見えた。
また、記号や暗号に変換しようと頭を捻る姿は、古代ギリシアの「哲学者」さながらであった。
その人の語る話は、雑談の類ですらたいそう面白く、実にわかりやすかった。
仲のよい友人たちは、彼の語りを「子守唄のように心地よく、いつどんな時に聞いても不快に感じない。」と絶賛していた。
唯一の欠点といえば、ヘビースモーカーだったことだろうか。
タバコをくねらせながら、時折、空中に煙を吐き出す姿がとても魅力的で、私は、何度か、その姿を真似、タバコを口にしてみたが、その都度激しくむせ込み、
「こら、良い子は、こんなものをくちにしてはいけませんぞ。」
と、毎回、取り上げられてしまうのだった。

ある日、その人に、「今、一番おもしろいと思う本はなんですか?」と聞いてみた。
その人は、「そうだね。君は、謎解きや記号論には、興味があるかい?」
と尋ねてきた。
私は、その人の気を惹きたくて。
「はい。とても興味があります。好きですね。」と答えてしまった。
「じゃぁ、ウンベルト・エーコーの『薔薇の名前』は、読んでいるよね?」
と嬉しそうに微笑んだ。
私は、しまった!と思ったが、知ったかぶりをしたところで、化けの皮が剥がれるのは、わかりきっていたので、正直に答えた。
「いいえ、読んだことがありません。」
「なんだ。まだ、読んだことがないのか。じゃあ、今度、その本を貸してあげるよ。とても面白いから。えぇと、来週の日曜日の午後2時に 図書館の前で待ち合わせよう。」
「え!いいんですか。」
私は、天にも上るような気持ちでその日を待ち望んだ。

当日、その人は、約束の時間を過ぎても現れなかった。
私は、何度も時計を眺めては、ため息を付いた。
当時は、携帯もないし、そもそもその人の自宅の電話番号さえ分からなかった。
きっと、日時を間違えたのよ。
誠実な先輩が、こんなことするわけがない。
もしかしたら、午後2時じゃなくて、22時の間違いだったかも。
そう思った私は、夜の22時まで、図書館の前で待っていた。

さすがに、心配した母が、タクシーで迎えに来てくれた。
私は、約束を保護にされたかも知れないと号泣した。
「馬鹿ねぇ。連絡先ぐらい聞かなきゃ。誠実そうな若者だったけど。どうしたのかしら。きっと、何かわけがあるのよ。さぁ、早く家に帰りましょう。」と慰めてくれた。、

その日の深夜、その人が突然に事故で亡くなったことを知らされた。
私に会いに図書館に行く途中で、車にはねられたらしかった。
電話をしてきてくれたのは、その人の親友で、同じ大学に通う後輩だった。

葬儀の時、その人の亡骸の傍らに、『薔薇の名前』と書かれた分厚い本と マイルドセブンが置かれていた。
『薔薇の名前』著者は、ウンベルト・エーコー
この本一冊で、世界的ベストセラー作家となったのだという。
読みたいなどと嘘をつかなければよかった。
私はひどく後悔した。

葬儀が終わり、帰ろうとしていた時、
その人のお母さんに声をかけられた。
「あの、もしや、〇〇ゆかりさんではないでしょうか。すみません。この本、貰っていただけないでしょうか。」
お母さんは、あの『薔薇の名前』の裏表紙を開いた状態で渡しの目の前に差し出した。
私は、一瞬躊躇したが、裏表紙に書かれてある言葉を見て、はっとした。
「〇〇ゆかり様。こんな取り柄のない男ですが、よろしかったら、付き合っていただけないでしょうか。この本を読むのが難しかったら、今度、この本の映画が公開されます。よかったら、一緒に観に行きませんか。しおり代わりにしているのが、映画のチケットです。受け取っていただけたらうれしいです。」
ミミズが這ったような独特のフォント。
がんばって書いたのだろう。消しゴムで消せなかった鉛筆の跡が、くっきりと残っていた。
私は、ひと目も憚らず、号泣し続けた。

あれから、かなりの年月が経ち、私はその人の知らない人と結婚し、子どもが生まれ、いつ棺桶に入ってもおかしくないほどの齢を重ねた。

今でも、その人は、折りに触れ、私の前に現れる。
あの緋あの時と寸寸違わぬ風貌で、笑みを浮かべながら。
やってくる。
「タバコ臭いわ。」と文句を言う私に、その人は、「ねぇ、いつになったら『薔薇の名前』を完読してくれるかねぇ。」と嫌味を言う。

謎解きと記号論は、好きになれたけれど、この本あまり好きじゃないのよね。
合うたびに心のなかでそう呟いているのだけれど。

2021年10月28日 23時48分

返信2021年10月28日 23時52分

返信

@あんみつ姫 さん
あんみつ姫さんのお話2作も拝読させていただきました( ᴗ ̫ ᴗ )

謎が謎を呼ぶ仄暗いお話に、少し甘酸っぱいノスタルジックなお話で御座いました。
何だか、こうやってあんみつ姫さんのお話を色々読んでいると、だんだんあんみつ姫さんがどんな方でどんな道のりを歩いて来たのか知れて、それもまた嬉しく感じます(*´꒳`*)

私は『恐怖』という合唱曲も『薔薇の名前』という小説も知らなかったので、朗読するにあたり雰囲気を知るためにも調べてみようと思います(๑˃̵ᴗ˂̵)

怖い話というのがわからなくなるのは、私含め皆さんそうだと思うのですが、どうやってそこから皆さん恐怖を取り戻せるのでしょう……
今回のリレーが何か一皮剥けるきっかけになれば良いんですけどね……

我らがロビンさんのお題はいつも通り11/1に発表いたしますので、楽しみにして下さいね(л・▽・)л

返信

@ふたば 様
そんなことはないですよ。
とても、面白く読めました。
きちんと怖い話になっていましたし。

ダメダメなのは、私です。
どうしましょう。
リアルな現実が、かなりエグく、恐ろしく思えるこの頃。
怖い話が全く書けなくなってしまいました。
リレー競作で、少し軌道修正しようと思います。

返信

今月もまたギリギリ投稿……

どう考えてもクライマックスがダメダメなので、書き直し版はそのうち「怖い話」の方でちゃんと投稿しますorz

返信

ふたば様
今月は、5作品投稿しました。
とても、良いお題をありがとうございました。
ギリギリまで粘って書きました。
まぁ、度の話もあまり怖くはありませんが、気に入っていただけたお話はございましたでしょうか。
来月のお題は、ロビン様が出してくださるとか。
とても楽しみにしております。
ではでは、このへんで。
いつもありがとうございます。
お仕事としながらの作業、大変かと存じますが、いつも応援しております。
頑張ってくださいね。

返信

『嫌いなもの』

「秋バラは、咲く景色じゃなくて、花一輪の美しさを楽しむのよ」

そう教えてくれたのは、他でも無い彼女だった。

4月から5月に一面に咲く、春のバラの豪華さとは違い、秋に咲くバラはぽつんぽつんと疎らにしか咲かない。だけどその分、花のひとつひとつが際立つのだと……

正直、バラには一季咲きのものと四季咲きのものがあるのだということすら知らなかった俺は、その秋バラというもののイメージが湧かなかった。

「中でもね、パパ・メイアンって黒バラが綺麗なの。あ、黒バラって言っても炭みたいな真っ黒な色じゃなくてね……」

思えば、10年以上も付き合っておいて、一度も秋バラを見には行かなかった。
どうしても、ただの寂れた緑のツルが蔓延る景色しか、想像が出来なかったのだ。
実家に植るモッコウバラは、一季咲きのバラだった。

どんな花よりバラが好きだった彼女、それなのに悪い事をしたと思う。
…きっと、そういうところだったんだろうなぁ。

互いが好きな物が、どうしても合わないというか……

俺のタバコもそうだった。タバコの煙に包まれるのが至福の時間だった俺と、その匂いが大嫌いな彼女。

季節外れの花に美しさを見出す彼女と、淋しさしか感じない俺。

逆に、よくもまぁ10数年も続いたと思う。
気が付けば互いに30を超えて、1人娘の彼女は親に結婚の事を迫られて、貴方とはもう終わりにしたいと言って、そして……

彼女と同じ時間を過ごせなくなって、もう数時間が経過した。
2人で長い時間を共にしたこの部屋の床は、赤バラの花弁を散らした様に汚れている。
こんな色の赤バラなんて、俺は見たことも無いけれど。

ぼうっとしたまま部屋を見渡すと、いつだったか彼女とアンティークショップで買った時計が目に入った。
時間にルーズな俺を思って、部屋の時計の針は5分早められている。
そのズレた5分を元に戻しても、彼女との時間はもう、戻らない。

「日本人にとって花といえば桜であるみたいに、西洋では、花といえば薔薇なのよ」

ふと、彼女の言葉を思い出す。

だったら、美しい桜の木の様に、薔薇の木の下にも死体が埋まっているのだろうか。
そんな事を思った。

そして、彼女を埋めるなら、薔薇園に埋めてあげたいとも、何となく思った。

それきっとサイコパス的な発想なのかも知れない。だけど、そんな思考が既に当たり前になっていた。

俺は徐に立ち上がり、彼女だったものを連れて、車を走らせた。

あんなにも頑なに行かなかった、秋の薔薇園。付き合い始めて最初の年には、ゴールデンウィークの混雑時に行った憶えがある。

とてもよく、憶えている。

思い出の地に、土足で踏み込む。時間は既に真夜中だった。
不法侵入だとかは、どうでも良かった。

スマホのライトで、地面を照らす。
スコップは都合よく、薔薇園の道具小屋に置いてあった。

そして、彼女が眠る為の地面を、掘って、掘って、掘って、掘って……

気がついたらもう、彼女の身体は殆ど土に埋まっていた。穴に入れて土を被せたのは、紛れも無い自分だった。

疲れ切って地面に座り込む。

ライトが付いたままのスマホが転がり、近くの立木を下から照らす。

根本の札には、パパ・メイアンの文字。
目線を上げると一輪の赤黒いバラの花が、血のような色をして俺を見つめていた。

返信

「恐怖」

皆さんは、「恐怖」という合唱曲を知っているだろうか。
当時、私の中学校では、年間学校行事として「校内合唱コンクール」が大きな比重を占めていた。

私が中学校二年生の二学期の出来事である。
私のクラスに 一人の男子転校生がやって来た。
仮にT君としておこう。
T君は、三白眼で青白い顔色をしていた。
彼が、近づくと、枯れ葉を燻(いぶ)ったようなタバコの香りがした。
都心に住んでいたという割には、全くといっていいほど垢抜けていない。
麻布でできた蓋付きのカバンを斜めがけにし、猫背気味に歩く姿は、年齢よりもずっと更けて見えたし、そもそも、明治か大正時代からタイムスリップしてきたような雰囲気を醸し出していた。
ズボンのベルトには、「懐中時計」がぶら下がっており、時折、それを眺めては、物憂げな表情を浮かべている。話す言葉も、どこか慇懃無礼で、上から目線のような印象を与えた。
私は、そんなT君が苦手で、席は近かったが、それとなく距離を置くことにした。

合唱コンクールの日が迫っていた。
課題曲が発表になり、自由曲を選ぶ段階でクラスは紛糾した。
私は憂鬱だった。このクラスでピアノを弾けるのは私だけしかいなかったからだ。
伴奏は、独奏とは違う。「頼むから、弾きやすい曲にしてくれないだろうか。」そんな祈るような気持ちでいた。

なんとなく、定番の合唱曲で決まりそうになった時、「ちょっと待って。いい曲がある。」
T君の声が響いた。
「『恐怖』という曲にしよう。これだと、間違いなく優勝する。歌詞は、こんな具合。」
T君は、そういうと例の麻出できたカバンから、詩集のような本を取りだすと徐に読み上げた。
一言一言に クラスの皆がざわめいた。
女子の中には、怖いと叫びだすものもいたが、大部分のクラスメートたちは、興味を持ち始めた。
「歌詞は分かった。どんな曲か知りたい。」
クラス委員のY君が声を上げた。
T君は、口元に笑みを浮かべると、合唱コンの練習用に置かれた足踏みオルガンの前に歩み寄り、椅子に腰掛けると 当然のように弾き語りを始めた。

♪道をたづねてきたひとが
ひと晩に三度もやつてきた
三度ともわたしはそれを教へた
暗い晩で
雲がさかんに寒ぞらに走つて
砥ぎ出された星がいくつも輝いてゐた

その人はその晩はさすがに最う来なくなつた
しかし私はどうしても来るやうな気がした
暗い星ぞらをみていると
ぬかつてゐる道をあるいてゐるその人が見えるやうな気がした

私は机にもたれては
聞耳を立ててからだを凝らしてゐた
もしやその人がふいに来はしないかと
胸がどきつくほど落ちつかなかつた
窓はいくども開けてみた
暗さが暗さを折りかさね窓につづいてゐた
たうとうその人は来なかつた ♪

ハリのある魅惑的な声が教室全体に響き渡る。
意味不明な不気味な歌詞と、それにマッチした曲を 弾き語りしているT君に皆が魅了され、自由曲は、『恐怖』に即決された。
T君は、唖然としている私の前につかつかと歩み寄り、
「君には、この曲は無理。君は、課題曲を弾き給え。自由曲は、僕が弾く。君は、朝の礼拝で奏楽の奉仕をしなければならないからね。」
と告げ、不遜な笑みを浮かべた。
「皆さんは、多分、知らないと思いますが、この曲の歌詞は、あの有名な室生犀星の詩です。どうです。ゾクゾクとした怖さが伝わってくるでしょう?」
血走った三白眼と慇懃無礼な物言いに対し、クラスメイトは、誰一人として言い返すものはいなかった。全員、蛇に睨まれたカエルのように、ただ、こくりと頷くのが精一杯だった。

練習は、ほとんど朝のホームルーム前と放課後の数十分程度ではあったが、練習を休む人はほとんどいなかった。
この曲は、ラストがクライマックスなのだが、私は、歌いながら、毎回鳥肌が立った。

なぜなら、T君の右肩に、赤黒い影がまとわりつき、委員長のY君や指揮者のE君はじめ、クラス全体が、その影に操られているように感じられたからだ。
T君は、課題曲を弾き終えた私と交代する時、毎回、無愛想な声で、「お疲れ様。」と言った。
それから、悲しみと憎しみが入り混じった表情で、私のことをじっと見つめるのである。
もちろん、それは、一瞬の出来事で、気のせいと言ってしまえばそれまでのことなのだが。

合唱コンクール当日、T君は、学生服の胸元に真っ赤な薔薇の花を一輪挿してやって来た。
手元には、いつも、ズボンのベルトにぶら下げている『懐中時計』が握られていた。

課題曲を歌い終わり、伴奏を終えた私が、ソプラノのパートの列に並んだのを確認すると、T君は、深々と、会衆に向かってお辞儀をし、「自由曲:恐怖。」とのアナウンスを聞くと、懐中時計をグランドピアノの上に置き、ニヤリと口元を緩ませた。
そして、ゆっくりと椅子に腰掛けると、指揮者のE君に 人指指と中指を立て、
「いいよ。」
と、合図を送った。

タバコの匂いがあたりに漂う。
いつもより、濃いと私は感じた。

ジャジャーン ザザザザザ
ピアノの不協和音が響き渡る。
と、同時に、会場にどよめきが起こり、会衆一同、騒然とした雰囲気に飲まれた。
それまで、ステージを照らしていた照明が全て落ちたのである。
が、しかし、伴奏も合唱も辞むことなく続けられた。

T君の胸元の赤い薔薇の花びらが、ひらひらと零れ落ちるのが見えた。
明かりもないのに、なぜか懐中時計だけが銀色に光っている。
会場全体が、たばこの紫煙のような靄に呑み込まれ、まるで深夜のようにひんやりとしたしまった空気に満たされた。

いったいどうしたの。
私は、うろたえながら、あたりを見渡した。

え?
クラスメイト全員が、目も鼻も耳もない。真っ白いのっぺらぼうになっている。
だが、なぜか口元だけが、真っ赤でパクパクと動いている。

歌声もピアノ伴奏も なにも聴こえない。
聴こえてこない。

一瞬何が起こったのか 起こっているのか分からなかった。
私は、固く眼を閉じ、祖母から貰ったロザリオを握りしめ、早くこの『恐怖』が去ってくれることだけを祈った。

ふと、タバコの匂いがした。

―ほう、君は、この光景が異常だということが分かるんだね。ただの……だと思ったら、そうじゃなかったんだ。ホント!胸糞悪いったらないよ。こんな田舎にいるとはねぇ。―
ピアノ伴奏しているはずのT君が、私の耳元でそう囁いた。
そんな馬鹿な。
鋭利な何かが頬に突き刺さった。
「痛い。」
―そうかい?痛いかい?でも、この薔薇は、もう枯れているんだ。薔薇はね。僕たちの種族に触れると枯れる運命に在るんだよ。―
「あなた誰?まさか!」
―そう、そのま・さ・か だよ。君たちのご先祖たちによって亡きものとされた悲しい者たちさ。見てくれ、トゲと枝だけになってしまった。あの美しい薔薇がね。ー
T君は、私から眼をそらずと、ふぅとため息を漏らした。
ーそろそろ、潮時かぁ。ここなら、楽しく暮らせると思ったんだけど。ー

パチパチパチ 会場からたくさんの拍手が聞こえてきた。気がつくと、あたりは明るくなっており、頭上は眩しさで目がくらむほどのライトに照らされ、会場は、2学年でありながら、難曲を歌い熟した快挙を称える歓声で満ちあふれていた。

突然の停電というアクシデントにもかかわらず、最後まで歌い切った功績もさることながら、想像以上の完成度に審査員満場一致の最高得点、皆が高評価を付けたのだ。
私達のクラスは、見事、最優秀賞を含む全ての賞を総なめにしたのだった。

T君は、一日にして全学年に知れ渡るスターとなった。
にもかかわらず、T君は、合唱コンクールの翌日から、学校に来なくなった。
そして、3年生に進級する少し前に、別れの挨拶もせずに転校して行った。
お父さんの仕事の都合だというのだが、クラス担任もご両親とは、電話で話しただけで、全てT君ひとりで手続きをし、ただの一度も見えぬまま引っ越していったと話していた。

3年ほど前、還暦祝と称し、中学校の同期会が開かれた。
当然のように、見事最優秀賞を手にした校内合唱コンクールが話題にのぼった。
私は、それとなく、T君について聴いてみた。
「あの年齢にしては、随分と老成したような不思議な雰囲気を醸し出す生徒だったよねぇ。」
「そうそう、音楽のW先生が話していたよ。あの子の演奏は、ちょっと変わっていたって。私は、そっち方面のことには詳しくないのだけれど、かなり前に亡くなったポーランド出身のピアニストの演奏によく似た弾き方をしていたらしい。古い弾き方で、珍しいってさ。」
「古いといえば、彼、カビ臭いというか。タバコ臭くなかった?」
「それと、当日、真っ赤な薔薇の花を一輪 胸ポケットに挿してきた時は、なんかこの人変じゃない?と思ったわ。」

今は、どこでなにをしているのか そもそも生きているのかすらわからない。謎は謎のままで。思い出は、薔薇の花のごとく。時は、タバコの煙のように儚く過ぎる。それでいいのだと思う。

吸血鬼が薔薇の花を手にすると、またたく間に枯れてしまうのだと。
まぁ、あの程度で済んで良かったのかもしれない。
私は、そっとロザリオを握りしめた。

2021年10月28日 22時50分

返信

@ロビンⓂ︎ さんこんにちは(=゚ω゚)ノ

何とも嬉しい御提案…!
勿論有難くお題を頂戴致します(。-人-。)

ちなみに、過去1番難易度が高かったのが、嗣人さんへの無茶振りが無茶振りで帰ってきた2月のお題でしたが、この時は元のままのお題と、レベルを下げたバージョンのお題(もしかしたら居るかもしれない初参加の方への配慮)の2通りになった事も御座いました。
ですので遠慮無く、かぐや姫もドン引く超難題のお題を御提供して下さいませm(_ _)m

もしもの時の調整はこちらでやっておきます٩( 'ω' )و

返信

ふたばお兄様。
来月は僕から超難関お題を提供させてもらってもいいですか?…ひ…

返信

ご利用の皆様へ🌱
10月度のお題短編の締め切り日は本日28日の23:59までて御座います( ᴗ ̫ ᴗ )
宜しくお願い致します。

返信

変更を加え、本投稿にアップした正式バージョンです。
《赤いよだれ掛けをした地蔵の前で》
三本めの煙草を足元に落とした時、時計に目をやると、既に深夜1時を過ぎていた。
約束の零時はとうに過ぎている。
初秋を報せる冷たい風が首筋をくすぐる。
時折起こる列車の通過音と地響きが、俺の心をさらに重くした。
コートの襟を立て、胸ポケットに挿した一輪のバラに軽く触れると「やっぱりな」と呟き、自嘲気味に一つため息をついた。
今俺が立っているのは、とあるローカル駅の高架下にある、赤いよだれ掛けをした水子地蔵の前。
女は昨晩、ここを逢瀬の場所として指定した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その女とは昨晩、駅前にある小さな居酒屋のカウンターで隣同士になったことがきっかけで、言葉を交わすようになった。
カウンターの一番隅っこに座っていて、年のころは多分30前後。
ワインカラーのワンピースに腰までの長い黒髪が印象的で、初めからどこか物憂げな雰囲気を醸し出していた。
聞くと、長い長い不倫関係の末、最近男にフラれたということだった。
20代という女として最も輝いている時期を犠牲にした引き換えにしては、あまりに不毛な結末だろう。
俺は、女のだらだらとした恨みつらみに対して何の返答もせず、ただひたすら頷いていた。
すると女は前髪を気だるげにかきあげ、物憂いな白い顔を見せると、最後にこう言った。
─こんな心も体もズタズタの私に少しは関心を持ってくれたのなら、また会ってくれますか?
そしてもしその時まで、あなたが私の気持ちに寄り添っていてくれたのなら、その証として胸に一凛の薔薇を指してきてくれますか?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
バカな俺は、そんな女のセリフを信じて、サーカスのピエロよろしく薔薇を胸に挿し長らく待っていたが、やはり徒労のようだった。
深いため息を一回ついて一歩を踏み出したその時だ。
コンクリートに囲まれた高架下の十メートルほど先にある出口辺りに、人影がある。
月明かりに浮かんだその姿は、まるで砂漠の蜃気楼のように朧気で不確かだった。
俺はじっと目を凝らす。
長い黒髪にワインカラーのワンピース。愁いを帯びた白い顔。
あれはもしかしたら、、、
「○○さん、ですか?」
思わず、昨晩聞いた女の名前を言ってみる。
女は俺の問いには答えることなく、一瞬その白い顔に優しい笑みを浮かべると、そのまま徐々に薄らいでいき、最後は消え失せた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ただ呆然とその場に立ち尽くしていると、背後から声がする。
「噂は本当やったみたいやな」
驚いて振り返ると、黒いジャージ姿の初老のオヤジが険しい顔で立っている。
オヤジは唐突にしゃべりだした。
「ああ、驚かしてすまんな。
ワシはそこの屋台でラーメン屋やってるものだけどな。一週間ほど前なんだけど、そこの駅で飛び込み自殺があったんだわ。
なんでも若いお嬢さんだったみたいなんだけど、それ以来、この近辺に女の亡霊が現れるって噂がちらほら聞かれるようになったんだが、本物を見たのは、このワシも初めてやったわ」
それからバツの悪そうに頭を掻くと、そのまま逃げるように立ち去った。
《Fin 》

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🌱ご利用の皆様へ

かなり遅れましたが、9月のお題怪談の朗読動画をアップ致しました。
動画の尺が2時間を超えたせいか、色々試して見ましたが、先月に続き音質が死んであります…orz

https://youtu.be/w20FnRK-bQQ

一応各お話の音源は手元にありますので、もしもうちょっと音質がマシな朗読が聞きたい場合はそのお話の音源を渡しますので、お気軽にお申し付け下さいませ(「´・ㅿ・`)「
(音源のみの場合、YouTubeのものより音質はある程度まともですがbgmはありません)

少しでも皆様のモチベーションに繋がればと思います( ᴗ ̫ ᴗ )

2時間にもなるとアップ時に音質は悪くなるし視聴するのも大変ですし、前後半に分けて投稿するべきかもですね……(ᐡ ̥_ ̫ _ ̥ᐡ)

返信

@車猫次郎 さん御参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

若い女性が指定した、赤いよだれ掛けをしたお地蔵さん…、ひょっとして水子地蔵だったんですかね。そう思うと、もしかしたら女性のお腹の中には……
女性が最後に見せた笑み、それは、ここに来てくれた男性に「約束を守ってくれたんだ」と満足してのものだったのか、それとも「こんな生真面目な人ならこの子を託して安心」と勝手に決めての事なのか……

いや、そもそも不倫関係だからって妊娠していたとの描写は無かったし、でも身重なら男性が逃げると思って黙っていたかもしれないし、それにわざわざ題名をこれにしてまで強調しているってことは……

何とも深読みすると飲み込まれてしまうお話ですね(O_O)

でもこんな時間にうろちょろしてたおじさんは絶対「噂の幽霊を見てやるぜ、へへっ」ってテンションだったのは間違い無いですね。笑

返信

《赤いよだれ掛けをした地蔵の前で》
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
三本めの煙草を足元に落とした時、時計に目をやると、時刻は既に深夜1時を過ぎていた。
初秋を伝える冷たい風が、首筋をくすぐる。
時折起こる列車の通過音と地響きが、俺の心をさらに重くする。
俺はコートの襟を立てると、胸ポケットに挿した一輪のバラに軽く触れると「やっぱりな」と呟き、自嘲気味にため息を一つついた。
今俺が立っているのは、とあるローカル駅の高架下にある、赤いよだれ掛けをした地蔵の前。
女は昨晩、ここを約束の場所として指定した。
時間は深夜零時。
約束の時刻はとうに過ぎている。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その女とは昨晩、駅前にある小さな居酒屋のカウンターで隣同士になったことがきっかけで、言葉を交わすようになった。
女は最初からどこか暗く影が薄かった。
聞くと、最近長い長い不倫関係の末、男にフラれたということだった。
20代という女として最も輝いている時期を犠牲にした引き換えにしては、あまりに不毛な結末だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
こんな心も体もズタズタの私に関心を持ってくれるのなら、また会ってくれますか?
バカな俺は、そんな女のセリフを信じて、サーカスのピエロよろしく薔薇を胸に挿して長らく待っていたが、やはり徒労のようだった。
そう思いながら一歩を踏み出したその時だった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ふと前を見ると、数十メートル先の高架下出口辺りに女が立っている。
月明かりに浮かんだその姿は、まるで砂漠の蜃気楼のように朧気で不確かだった。
「○○さん、ですか?」
俺は思わず、昨晩聞いた女の名前を言ってみた。
女は俺の問いには答えることなく、一瞬その白い顔に優しい笑みを浮かべると、そのまま徐々に薄らいでいき、最後は消え失せた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
呆然とその場に立ち尽くしていると、背後から声がする。
「噂は本当やったみたいやな」
驚いて振り返ると、ジャージ姿の初老のオヤジが立っていた。
オヤジは、
「ああ、驚かしてすまんな。
ワシは、そこの屋台で働いてるものだけどな。一週間ほど前なんだけど、そこの駅で飛び込み自殺があったんだわ。
なんでも若いお嬢さんだったみたいなんだけど、それ以来、この近辺に女の亡霊が現れるって噂がちらほら聞かれるようになったんだが、本物を見たのは、このワシも初めてやったわ」
と言って苦笑いしながら頭を掻くと、立ち去った。
《Fin 》

返信

皆様お久しぶりです。m(_ _)m
ここ最近やる気が死んでいて色々止まっておりましたが、今日仕事が終わってから9月分の朗読をアップ致します。
まさかの動画の尺が2時間を超えてしまっているので、何か作業でもしながらbgm代わりに視聴する事をお勧めします_(:3」z)_

そして、ここらで纏めて止まっていた返信をさせていただきます( ᴗ ̫ ᴗ )

綿貫さん改変了解致しました(=゚ω゚)ノ
……今気づきましたが、このお話「バラ」の三段活用がされているんですね∑(゚Д゚)

芝阪雁茂さん御参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )
薔薇の香りのタバコ、確かに良さそうですしこの時代にあったら絶対流行っていそうですね。
桃の木も一応バラ科の植物なので、桃の香りが有れば薔薇も探せばありそうです(๑˃̵ᴗ˂̵)

怖い話をすれば幽霊が寄って来るとは言いますが、このお話の場合、先に薔薇の香りがあるので、その香りが怪談の気分を引き出し、この世ならざる自身の存在を誘導しつつ主張しているかのようにも思えます。
自身が霊的存在であるとわかりつつちょっかいをかけて来るなんて、中々に厄介ですね。もしかしたら、何か対応を間違えたら引きずり込んでいたのかも知れません( °-° )

ranoさん今月も御参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )
何気にranoさんのお話、この掲示板では男性主人公はレアですね。

金の切れ目が縁の切れ目という言葉はありますが、この男性を見ると、その程度の縁って感じがしますね、自業自得感が凄いからですかね(・・?)
落ちるところまで落ちて、その最下層がこんな地獄とはゾッとしてしまいます:;(∩´﹏`∩);:

確かに入れ墨で薔薇は結構イメージありますよね。ツルを好きに伸ばしてアレンジも自在なので、流行りに乗りつつオリジナリティも出せるのかも知れません。
個人的には日本人はサクラ、欧米人はバラの刺青のイメージですねꪔ̤̥ꪔ̤̮ꪔ̤̫

あんみつ姫さん、お忙しい中何作もご投稿有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

私は喉が弱いので、たばこは副流煙でも吸いたく無いくらいで全然種類も知らないのですが、色んな香りのものがあるんですね。
匂いは記憶と密接に繋がっていると言いますが、今月は嗅覚を刺激するようなお話が多いですね、バラも、たばこも匂いが強いので皆さんの描写がいつもよりしっとりとしていて面白いです。

告白と言えば真っ赤な薔薇の花束のイメージですが、男のアンバランスさと豪華な薔薇束は、どこか非日常感があると言いますか、何故か現実とズレているような、離れているような感覚を抱きます。異種族からプロポーズを受ける、みたいな……
男の想いの強さか、それとも女の記憶から溢れた感情なのか、『未練』というタイトルが複雑な読後感を残すお話ですね( ´ • ·̫ • ` )

『愛しい我が家』の加筆版もなんだかノスタルジックな雰囲気が増してその分感情的になった気がします。
薔薇のツルは、棘がある分相手を逃がさないという意思を強く象徴しているようでもあります。
しっかりと復讐も果たせてハッピーエンド(?)ですね(°▽°)(°▽°)

『ひらがなだらけの おはなし』はパッと見で朗読者を殺しに来ているお話ですね。笑
ですが空白や改行が親切なので、安心して読ませていただきます。

このサイトが長い方だと特に、青バラは特別なものですよね。丁度ロイヤルミルクティーを飲みながら読んでいたので、別の意味でも、なんだか懐かしい温かい気持ちになりました。
元々「不可能」を意味した空想上の青バラ、それが現在では現実に存在し「奇跡」「夢は叶う」という花言葉を宿すまでとなった。その道のりには、こんな不思議なお話があったのですね(*´꒳`*)

現在日本には蕎麦の産地で有名な場所が多くあります、その蕎麦畑の多くは元々タバコの畑でだったと言います。信州の田舎道を車に揺られながら、そこに広がるたばこ畑を見て「これだけ広い土地でかつてはタバコが栽培されていたんだ」と今では想像も出来ない、もう見ぬ景色に驚いたことを思い出しました( ¯꒳​¯ )ᐝ

もしかしたらまだ投稿されるかも知れないとの事、あんみつ姫さんのお話が読めるのはとても嬉しいですが、決して無理はなさらないで下さいね。
今週から日本全国一気に寒くなりました。お身体を冷やさないよう、暖かくしてお過ごし下さいね⊂(  っ*´ω`*)っ🌱

返信

@ふたば 様
副反応で大変なことになっていたのですね。
お加減はもうよろしいのでしょうか。
かなり重い症状を呈する方も多く、とくに、お若い方は、落ち着くまでに時間がかかると伺いました。返信も先月の朗読も ゆっくりでよろしいので、ご無理なさいませんように。

今月は、あと2作投稿する予定です。
いずれも、800字未満におさめ、本編の怖い話には、乗せません
リレー企画、始まりましたね。
トップバッターのキレの良いスタートに、身が引き締まる思いがいたしました。
しっかりとした構成により、張られた謎と伏線も、今後、どのような展開を迎えるのか大いに楽しみになってまいりましたね。
さて、今週と再来週は、プレイベートな事情からリレー走者の任を受けることができなくなりましたが、勇敢な五味様が名乗りを上げてくださって。
才能あふれるお若い方々に、助けられながらの走りとなりそうな気がします。

私も、慌ててきちんと推敲もせず、誤字脱字のまま投稿したりせずに、丁寧な仕事を心がけたいと思います。って、皆様の助けを必要とするかも知れませんが。
また、健康に留意し、睡眠もしっかりとって、臨みたいと存じます。
もちろん、ふたば様の三題お題と自作品のアップも同時進行でいたします。
どうぞよろしくお願い申し上げえます。

2021年10月10日 16時30分

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