うちのじいさんは刀を研ぐ職人だった。
もう死んでしまったけど。
私が高校生の頃、職人を辞めた。
ある日の午後だっけな、じいさんとテレビ見ながらお茶飲んでた。
じいさんがボソッと、「また来てるな」って呟いた。
私は「何が?」って聞いたんだ。
そしたら「幽霊だよ」って。
私普通にゾッとした。
何も言えなかった。
そしたらさ、じいさん「毎晩枕元に立って見下ろされてる。たぶん同じ人だな。」 って。
やっぱり仕事柄そうゆうことあるんだなって思った。
じいさんいわく、「わしは人斬った刀ばっかり研いでたからな。怨まれてるんだろう」と。
だけど一緒に住んでて私は幽霊みたことも感じたこともない。
その時のちょっと寂しそうな顔は忘れられない。
じいさん、いろいろおつかれさま。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話