これは僕が高校3年生の時に、現代社会を受け持って下さっていたT先生の話です。
T先生は相撲部の顧問で、自らも国体に出場するなど、実績のある方だった。
大学では、あの舞の海さんの先輩にあたるらしい。
そんなT先生が授業中に余談として話してくれた話・・・
先生は奄美大島の出身で、すごく自然が豊かな地域で育ったらしい。
そして家の裏手に小さな神社?祠?があった。
そこには御神木と呼ばれる木があった様だが、ヤンチャ坊主だった少年時代の先生は鎌を振り回し、神社の周りの草を刈って遊んでいた。
そうする内に誤って、御神木に一太刀入れてしまった。
その瞬間だった。
先生は両目を失明した。
まだ幼かった先生は訳も解らず、その場でわんわん泣いたらしい。
その泣き声を聞いて、お婆ちゃんが駆けつけてくれた。
事情を話すと、お婆ちゃんは直ぐに、村2つ程離れた祈祷師の所に連れていってくれた。
祈祷を終えて先生とお婆ちゃんと祈祷師の3名で神社に戻った。
神社にお供え物をし、神様に手を合わせた。
すると嘘の様に、さっきまで見えなかった両目が見える様になったらしいです。
追記ですが、先生は相撲の試合中に相手の動きがスローモションに見える様になり、小学校から大学まで2回しか負けなかったそうです。
そんな不思議な話でした。
怖い話投稿:ホラーテラー 現役探偵さん
作者怖話