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短編2
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御左口 3

B子「ねぇねぇ、これ絶対ヤバい!!!もう帰ろうよ。トンネルの中も真っ暗で何も見えないし。

この上、気持ち悪くて歩きたくない!!祟られるよ!!!」

C「A君、僕もこれ以上は行かないほうがいいと思う。B子ちゃんが震えてるし可哀想だよ(内心では僕も怖がっていた)」

A「ただの羽だし、俺は全く怖くない。クラスで話したら盛り上がるって!!

ここからが面白いのにな」

Aはリュックから懐中電灯を2つ取り出し、1つを僕に渡した。

A「トンネルは俺1人で行ってくるよ。

2人はここで待ってて。気が向いたら入ってきなよ」

C「どうしても行くの?でもすぐ戻ってきてよ」

A「わかってるよ」

Aは1人でトンネルの暗闇に入って行った。

Aが入って30分は経っただろうか、Aはまだ戻ってこない。

B子「遅いね。何かあったのかな?」

C「そうだね。もう少し待ってみよう」

B子「…うん…」

僕もB子も心細かった。

更に30分が経過、Aがトンネルに入ってから1時間になる。

C「心配だから、僕が様子を見てくるよ」

B子「1人は絶対嫌!!私も行く」

僕とB子はA君から渡された懐中電灯を手に、恐る恐る羽の絨毯を歩いてトンネルへと入った。

トンネルの中は烏の騒ぎが嘘のように、再び静寂を闇が包んでいる。

僕とB子は無言で懐中電灯の明かりを頼りに進んで行った。トンネルの中程に差し掛かった頃、何かがぼんやりと姿を現し始めた。

慎重に近づいていくと、鳥居がそこにあった。

B子は沈黙を破り、「鳥居だ…」とつぶやく。

理解できないままに鳥居に近づくと、奥に真っ黒で無数にぼこぼことおうとつした何かが見え隠れした。

僕は立ち止まり、明かりを上下左右に動かしてみる。

思わず息を飲んだ。僕達が想像してもみなかったモノが聳え立っていた。

黒い無数のおうとつした何かは木を炭化させた壁だ。

それが一面を覆い尽くした木造長屋の家……のようなもの。

トンネルの暗闇にひっそり潜む鳥居と黒い家は、死の世界を連想させた。

絶対に近寄ってはならない恐怖を醸し出している。

僕とB子はA君の為に覚悟を決めて、鳥居を潜り抜けた。

何も書かれていない表札がある。

しかし玄関となる入り口や窓がどこにも見当たらない。

半ば諦めかけたときB子が足下で何かを見つけたようす。

B子「C君、明かり」示す先を照らす。

よく見ると高床式で床下に通気口が設けらている。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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