旦那が仕事から帰ってきた。
「ただいまー、遅くなってごめんな。
メシ、要らないから…
風呂入ってねるわ。」
それだけ言うと、さっさと洗面所に消えて行った。
最近、帰りが遅い。
残業と言うけど、そうじゃないことは会社に確認したので知っている。
毎日、一体何処で何をしているの?
ろくに話しをする暇も無い。
ただ一つ、わかっているのは
きっと誰かに怨まれているんだろうってこと。
何日か前から、旦那の背中に 女性の手がしがみついているのが見えている。
この間は 手首から上だけだった。
しかし、今は肘まで見える…
日に日に姿を現してくるその手の『主』が、どんな女性なのか
確認するまでは
旦那には教えないつもりです…。
「俺、最近背中が痛くてさ…。」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話