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短編2
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皆殺しの生贄

地元では大きいほうの駅で友人と待ち合わせをしていた時に、周りとは少し感じの違う女の子がいるのに気付きました。

小学校低学年位で、体からすると大きめのリュックを背負っていました。服装から見て、失礼ですが、田舎から出てきた様子が伺えます。

何かを探しているようでしたので、誰か迎えに来る人を待っているのだろうと、何となくその子を眺めていると、目が合いました。

迷子になった子供独特の表情でなく、しっかりした子だなぁと思っているとこちらに近づいて来ました。

「父に電話をしたいんですが、近くに電話がありますか?」

はきはきとしゃべる様子をみて、ホントにしっかりしているなぁ、と感心した私はその子に好感を持ち、提案しました。

「おじさんの携帯電話でかけてあげようね。お父さんの電話番号は分かる?」

その子が笑顔を見せました。ただ、子供の可愛らしいものとは少し異なり、違和感を感じました。

「じゃぁ、お願いします。」

あらかじめ持たされていたのでしょう。ポケットからメモを出して、私に差し出しました。

「ちょっと待っててね。えーと、0×0-37564-011(区切りが変だな。携帯に慣れてないのかな?)」

呼び出し音が数回鳴った後繋がりました。

「もしもし、えー、駅でお子さんに会いまして、お父さんと連絡をしたいとのことでしたので、私の携帯から・・・。」

私の言葉をさえぎるように相手がしゃべりました。

「11番目の生贄はお前か」

怖い話投稿:ホラーテラー もりもりさん  

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