昔は時間は不変的だと考えられていました
しかし、アインシュタインの相対性理論により時間は可変的であるということが実証されたのです
画家のサルバドール・ダリも時間は不変的であると信じていましたが、相対性理論という今までの常識を180度ひっくり返す理論に驚愕し、そこから画家として大成したそうです
私たちの日常生活では時間の不変可変を考えることはまずありません
しかし、同じスピードで流れている時間も、人間の想像のなかでは意味をなしません
嫌な時間は遅く、楽しい時間は早く感じるものです
人の考えにより「まだ5分?」が「もう5分?」に感じたりするものなのです
そんな時間の話し
あるところに罪を犯し、死刑判決のくだった男がおりました
その男の死刑執行の日のことです
男は死刑台へと連れて行かれ、首に縄を巻かれ、階段をのぼりました
そしていよいよ死刑が執行されるその時です
男は警察官の手から離れ、その場から逃げたのです
男は追いかけられながらも、必死で逃げました
実は男には妻と子供がいたのです
男はどうしても妻と子供から離れたくなかったのです
男は山を越え、嵐だろうとなんだろうとめげずに逃げました
そしてとうとう男は妻と子供が住む家のすぐ近くまできました
もう目の前には妻と子供が待つ家が見えます
そして家の前では妻と子供が手を振り、笑みを浮かべながら立っています
とうとう妻と子供の前まで走っていき、この手でおもいっきり抱きあげる!!
とそのときです…
ググッ…!!
…男の首が締められました
首には縄がまいてありました
男の死刑が執行されたのです
そう…男は夢をみていたのです
縄がまかれ、階段をのぼり、いよいよ刑が執行される!そのとき夢をみたのです
男の足下がひらき、落ちてから首が締まるその数秒くらいの間に…男は長い長い夢をみたのです
それは恐怖からくるものなのか、未練からくるものなのか
でも、確かに男は夢をみたのです
数秒という永い夢を…
今じぶんたちのいる世界
それはもしかしたら夢なのかもしれません
あるいは夢が現実世界で、現実が仮想なのかもしれません
しかし、現実であろうと夢であろうと
価値をうまなければなりません
それは生きる価値です
価値のない生き方をしてると、気付けば時間はすぎています
時間はもどりません
時間を有効に使い、生きていくこと
それが大切なのです
みじかにある時間の謎
それが時間のもつ怖い話しです
さぁ
ぼーっとしていると、気付いた時には死んでいるかもしれませんよ
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名Kさん
作者怖話