短編2
  • 表示切替
  • 使い方

人形の呪い?

一時期バス釣りにハマってた事があった

仕事の外回りに出るといっつもサボって釣りしていた

その日も俺は仕事をサボってバスを釣りを始めた

ザリガニワームを使って底をさらっていたらナニかにかかって少し重くなった

俺(ゴミだな…)

そう思って巻き上げた。

水面に上がって来たものを見て俺は驚愕した。人の頭だと思ったのだ

しかし冷静に見ると明らかに小さい。すぐに人形だと気付いた

だが、人形だとわかってもなかなか上げる気にならない

悩んだ末に、俺はそのまま糸を切ることにした

糸を切り、沈めようとした時、人形が回転して上を向いた

バッチリ目があった

人形は俺を見つめたまま池の底へと沈んで行った

釣りを続ける気にはなれず、俺は早々に会社へ戻ることにした

その帰り道

赤信号で止まろうとしてブレーキを踏んだ瞬間、車はキックダウンした時のように加速した

俺は慌てて足元を確認する。踏んでいるのはブレーキで間違いない。咄嗟にサイドブレーキをひいた。しかしサイドブレーキは全くきかなかった。さらに車は蛇行を始める

訳がわからないまま、俺は信号待ちしている車に突っ込んだ

一台目の左後ろにぶつかる

そのままガードレールと車にぶつかりながら間を抜ける

最後にトラックの下にめり込んで止まった

俺はハンドルを握ったまま呆然としていた

「大丈夫ですか?」

外からかけられた声で我に返った

外に出てみると俺は五台の車にぶつかっていた

俺の車はぐしゃぐしゃ、しかもなぜかタイヤが全てパンクしていた。蛇行の原因はどうやらこれらしい

俺は奇跡的に無傷だったが、あれだけぶつかったのにエアバックは作動していなかった

事後処理は省くとしよう

サボっていた罰なのか、人形の呪いなのかはわからないが、ともかく俺はバス釣りをやめた

もう変なものを釣りたくはないから

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ