これは、【妹】【妹2】の続きなので、それを読んだ方のみ分かる話です。
「ごめんなさい、私先輩と遊園地行けません…お兄ちゃんが反対して」
俺はショックだった。
テニス部の後輩で可愛い1年生。一目惚れだった。思いきってデートに誘うと嬉しそうにし、どんな服着ていこうとか色々プランとか練っていたのに…
同時に、彼女のお兄さんに激しく興味を持った。兄妹仲は悪くないようだが…どんな奴だろ。
彼女の友人にそれとなく聞いてみると
「クス…格好良いですよ?」
何か変な反応が来た。
ますます気になって、彼女を尾行してみた。自分でもどうかしてると思う。
学校帰り彼女はファミレスに入ると、しばらくして知らない男性が彼女の元にやってきた。
…イケメン。高い鼻に薄い唇。ジャニーズにも余裕で入れると思う。流石彼女のお兄さんだ。
それにしても、やっぱり彼女は可愛い。大きな瞳にあどげない表情。
しばらくぼんやりと見てると、ある事に気がついた。
…俺以外にも、彼女を見てる
チラチラ席を見てる人たちが何人かいた。しかもかなり年上ばかり。どれだけモテるんだ?あの子。まぁ可愛いから…
でも、変だった。
彼女じゃなくて…お兄さんを見てないか?
その内1人と、目が合った。
「あの、会員の方ですか?」
「…はっ?」
「ええ、会員です」
後ろの男が突然話に割り込んできた。会員の方…?
「やっぱりそうだ!たまらないですよね、あのうなじ」
「僕はあの腕ですかね。折れてしまいそう。むしろ折ってしまいたい」
「ああ…」
何だ…?何だかとても危ない感じがする。
「妹も可愛い顔してますよね」
「そうだね。でもやっぱりお兄さんだよ」
「ですねー」
…危険を感じて俺はその場から逃げた。
「…先輩だ」
「ん、どうした?」
何かバタバタしながら先輩が走ってるのが見えた。どうしたのかな?
それにしても、このパフェ美味しい。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「これからも、ずっと一緒にいようね?」
…ずっとだよ。彼らが飽きるまで…ね
怖い話投稿:ホラーテラー 家さん
作者怖話
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