朱水鏡の詳しい話は、あんな恐ろしい話は知らなくていいと教えては貰えなかったのですが、それは残酷な扱いを受けて無念の死をとげた沢山の念がこもっているとか…
そして、もう一つの黒い身鏡石とゆうのは、名前の通りに身代わりとゆう意味を持つ石だと言う。
住職の先祖が何年もかけて、水晶に経を唱え続けて身代わりとしての役割を持たせて朱水鏡の呪いを鎮めているとか、鏡となって朱水鏡と反響しあいながら呪いの念を緩めているとか…。
ともかく、この二つの石を表に出さない様に守って来たのが、そのお寺だったとゆう事だ。
しかし、跡継ぎもなく孤独な住職は唯一の深い絆で結ばれた友、母の祖父にこの石の入った木箱を託したのだと言われている。
今はまだ念が残っているが、これでも石が出来た当初よりはかなり念が薄くなったと住職は言っていた。
そして、この先何年もかけて念を鎮めて普通の石となるまで大切に保管していくしか方法がないと伝えられて、母の家系は何も力がないにも関わらず、大切な友人の代わりに石守として代々木箱を神棚で保管してきたとゆう。
祖父母が亡くなり、母の姉が石守をする事になり、木箱を常に目の届く場所(自宅の神棚)に移すために神棚から取り出した際に誤って落としてしまったのだ。
慌てて木箱の中身を確認すると、身鏡石の方に亀裂が入ってしまったので、取り乱してしまい、慌てて母に連絡をしてきたとの事だった。
なぜ母かと言うと、長女は朱水鏡の話を全く信じようとせず、祖父母が亡くなった際に石守兼家の管理者を決めるときに…
「そんなの迷信に決まってる。不気味だから捨ててしまった方がいい。」と言っていたので相手にされないと思い母に連絡してきたのだとか。
その後、母が田舎に帰ってから木箱の中身を確認すると、亀裂の入った身鏡石と、朱色とゆうよりかは胴色の光沢のない石が並んで置かれていた。
母はこの時初めて石を見たらしいのですが、話に聞いていた朱水鏡とはまるで違っていたので、少し拍子抜けしてしまったとか…。
この様子なら、念もだいぶ鎮まったのではないかと姉と冷静に話し合った結果。
姉と一緒に地元の比較的古くからあるお寺に持って行き、事情を話して相談してみた。
すると、住職さんの顔色が変わり…
「朱水鏡がまさか…見つかるなんて…」と大変驚かれたとか。
続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話