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短編2
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まさかの話

友人のAが一人暮らしをしていた頃の話。

実話なので怖くはないけど気持ち悪いかもです。

彼女は明るく美人。

女の評価はあてにならんと言われるけど、間違いなくすっぴんでも顔が変わらない本物の美人だ。

そんな彼女から、真夜中に連絡が来た。

「誰かがいる。部屋の外に気配がするのよ」

当時の彼氏は運転が出来ずに家が遠かった。

そこでチャリで5分の私に電話が来たんだけど。

流石に一応女だし、深夜1時にチャリで夜道を行くのはかなり嫌だった。

が、ワインを開けてやると言われて渋々と出向く事になった。

レーズンバターやチーズ鱈を買い込み、なんかこれ野郎の集まり方でガールズトーク仕様じゃないなと気づいていた。

高校の時のボロいイモジャを着ていたから、誰かに絶対にあいたくない。

けれど動きやすくないと危ないし、と言い訳しながらアパートの駐輪場に止めていると誰かがいた。

「あ、〇〇」

人違いですと言いたいが、同じ高校の同級生だった男だった。

野球部の部長で爽やかなハゲ、だった人。

大学生になり垢抜けたらしく、チャラい。

「ん?どっか行くの?」

「や、帰るとこ。留守っぽくて。つかおまえ、女捨ててね?」

そこはスルーだろ?なんて普通に会話して、飲み会やろうねーとバイバイした。

階段をあがり友人の部屋が見えたとこで、そういえば不審者がいるから呼ばれたんだっけと思い出した。

知り合いにあって緊張感は抜けていたから、普通にドアの前に立って。

あ、れ?

黒いマジックで落書きがされていた。

なんか、あんまりにも酷い中傷で絶句。

床に広がる水溜まりは何だろう?

扉になんかついてるー。

静かなアパートの通路。

寝静まっていて、物音がしない。

出会ったのは元野球部の部長だったチャラい男だけ。

深夜、半泣きのAと掃除したけど言えなかった。

ストーカーって、異常行動の後にあんなに爽やかに会話出来るのかな?

Aは実家に帰り、彼とはあれから会ってないのでわからないけど。

もしも推測したまんまなら、人間て怖いと思った。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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