友人から聞いた話です。
面倒臭いので私が友人視点で書いていきます。
私の住んでいた町は、超がつくほど田舎でした。
小学生のときに、友人のカズが私に言った。
カズ『昨日さぁ、面白い場所を見つけたんだぁ。明日、一緒に行こうぜ。』
私『どんなとこ?』
カズ『色とりどりの家が並んでるんだよ。…んで鳥と龍のオブジェがあってさ』
私『へぇ〜凄いなぁ』
カズ『んじゃ、明日行こうぜ』
私『了解』
その話を聞いてて、興味をもった友人(マサ)も行きたいとゆうことで三人で行くことになった。
翌日の日曜日の朝、学校の正門で待ち合わせをして、自転車でその場へ向かった。
どんどん山道を登り、辺りが薄暗くなった。
私『ホントにそんなトコあんのかよ』
マサ『もう疲れたよ』
カズ『もうすぐだ。黙って自転車こげよ』
40分ほど自転車をこぎ、川が見えた。橋を越え、林を抜けると、目を疑うような光景が現れた。
色とりどりの平屋が並んでおり、恐ろしい顔の龍と鳥のオブジェがあった。
私達は、まだ幼かったこともあり遊園地に来たかのようにはしゃいだ。
するとヒゲの長い老人が平屋からでてきた。
私達は、びっくりした。
老人は笑顔で
『こんにちは、あんまり見ない顔だね。どこの小学生かな?』と尋ねた。
私『○○小学校です。』
老人『○○から来たのかい。さぞや疲れたでしょう もうお昼じゃな、ご飯でも食べて行きなさい』
私達は、笑顔で『はい』と答えた。
中に入ると、お婆さんと小さい子供達がいた。
お婆さん『よーく来たね。この町は綺麗じゃろ。今からご馳走を作るから待っててね』
私達は、テーブルの前で待っていると、
鳥のから揚げ、魚の塩焼き、まんじゅう など豪華な料理が並んだ。
私達は、家が貧乏なこともあり、ひさしぶりのご馳走に、食べまくった。
マサ『お腹いっぱい。少しのどが渇いた』
お婆さん『よかったよかった。ちょっと待っててね』
すると、緑色をした飲み物三人分がでてきた。
お婆さん『これは、この町の名物じゃ、少し苦いが体にいいんだよ』
カズ『苦い。こんなの飲めないよ。普通の水がいい』
というと、突然、ニコニコしていた老人(ヒゲ長)が
『好き嫌いをすると、多きくならないぞ』と険しい顔で怒鳴った。
私達は、全部飲み干し、三人は少しずつ危険に気付いてきた。
老人『少しの間、子供達と外で遊んでくれないか』
私達『はい』
ということで子供達と外でボール遊びをした。
カズ『ちょっと待っててね』
子供達『はーーい』
私とマサをカズが呼び出し
カズ『なんか危険な香りがするな。タイミングを見計らって逃げようぜ』
私 マサ 『了解』
自転車を停めた町の入口に行こうとしたとき
マサ『なんか足がフラフラしないか』
カズ『オレもそう思ってた。』
私『目眩がするーー』
三人とも具合が悪くなった
気がつくと足と腕に藁の縄が縛られ、箱の中に入れられていた。
私『おーい、お前誰』
カズ『オレだよ。ってかここどこだよ』
私『カズか。とりあえず縄を解こうぜ』
私は手探り状態でカズの腕の縄を、歯で噛み切った。
カズ『サンキュー、この縄が解ければ後は楽勝だ』
私達二人は、完全に縄が解け自由になった。
私『とりあえず、手に縄を巻いて、この箱の天井を突き破ろう』
カズ『了解』
以外にあっさりと箱は壊れた。
外は、薄暗くなっている。
なんと、私達が入っていた箱は龍のオブジェの前に置かれていた。
カズ『鳥のオブジェの中にマサがいるに違いない。』
オレ『オレもそう思う。ぶっ壊そうぜ』
予想通り、縛られたマサが出てきた。
縄を解き、町の入口へと逃げた。
幸い自転車が、そのままだったので急いで逃げた。
もうダッシュで自転車をこぎ、我が町へ戻ってきた。
すっかり暗くなり、それぞれ家に帰ろうとすると、マサの父が懐中伝統を照らしながら、私達を見つけた。
マサ父『こんな遅くまで何してたんだぁー』
と怒鳴りマサを殴った。
マサ父『とにかく二人もウチに上がりなさい』
マサの家の茶の間に上がり、お互いの顔を見てびっくりした。
私は、女子プロレスの北○晶のようなメイクで『十文字』と顔に描かれてた。
カズは、ブル中○のようなメイクで『朱雀』と描かれていた。
マサは、人間の目がたくさん描かれており、『独尊』と書かれていた。
回りが暗いのと、無我夢中で、顔のメイクに気付かなかった。
マサ父『お前達、二人の両親も電話で呼んだからここにいなさい』
『顔のメイクは何なんだ。プロレスごっこでもしてたのか?』
マサ『嫌違う。ここから離れた町に行ったら〜』
という風に、マサ全ての事柄を正直に話した。
タイミング良くオレとカズの両親が現れて、顔のメイクを見て驚いた後、思いっきり殴られた。
マサ父『どうやら、この子達、あの集落に言ったみたいなんですよ』
私父『そっか…、あそこの町はな。社会から切り離された人達が集まった町なんだよ。』
『私達は差別を受けた。もう社会の介入なんか糞くらえ。憲法や法律も通用しないといった独自の考え方を持っておる。』
『その龍と鳥は、恐らく神様みたいなもんじゃろ』
『そこにお前達(よそ者)をいけにえにし、お供えしようとしたんじゃないかな』
カズ父『私達、大人がもっと早くお前達に説明しておけば良かったんだけどな』
『とにかく無事に帰って来てよかった。』
マサ父『もう怒らないから、家に帰って顔を洗ってゆっくり眠りなさい』
私達は、緊張が解れ、それぞれ母の胸で泣いた。
あれから、もう何十年も起つが、現在はもうあの集落は無いとのこと。
あのメイク、書かれた漢字の意味は何だったのだろうか
あの苦い飲み物は何だったのだろうか
今もわからない
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話