学生時代の話
絵に描いたような貧乏アパートで一人暮らしをしていました。
貧乏アパートなので隣の物音が筒抜けになるほど壁が薄いことを除けば、一応トイレ風呂別なので大した不満もありませんでした。
私の部屋は1階の奥から2番目の部屋だったのですが、一番奥の部屋はどうやら空き部屋になっているようでした。
徐々に生活にも慣れてきて、堕落した日々が多くなり、よく授業をサボって部屋でゲームしていました。
その日も出席を友人に頼み、授業をサボって部屋でゲームをしていると隣の空き部屋のチャイムが鳴りました。
その直後、隣の空き部屋からドタドタ、バタン、ドタンと大きな音がした後ズルズルと何か引きずっているような音がしました。
驚いてゲームを中断し外に出て見ましたが外には誰もおらず、隣の部屋にも人の気配はありませんでした。
変だなあ、とは思いましたがそのときはたいして気にとめずそのまま自分の部屋に戻りました。
ですがそれ以来、度々隣りから物音がするようになりました。最初は誰か引っ越してきたのかな?と思っていましたが、部屋の前に標識はないし、ドアを開ける音も聞いたことがありません。部屋の物音とチャイム音だけが度々していました。隣りの人にゴミ出しのときに聞いてみましたが誰も引っ越してきて、ないよと言われさすがに気味が悪くなってきていました。
ある日友人と飲みに行ったとき、その話しを相談してみましたが、幽霊でも住んでるんじゃねぇの?そういうの楽しいじゃん、とからかわれ真剣に相談にはのってくれませんでした。
その夜酔っ払って帰宅し、物音のことも忘れ気分良く布団に入り眠ろうとした時に隣の部屋のチャイムが鳴り、直後にまたドタンバタンと大きな音がしました。
酔っていて気が大きくなっていたこともあり、飛び出て行って誰かいるなら出てこいとドアを叩き、ドアノブを回してみたら鍵が掛かっていませんでした。
まさか鍵が開いているとは思もわず、いきなり酔いが覚めて嫌な予感がしました。ドアをそっと開け中を覗いてみましたが、暗くて中の様子はよくわかりません。ですが、かすかにズルズルと何かを引きずるような音が近づいてきていました。
字数足らないので次いきます
私は怖い気持ちを抑え暗闇に目を凝らしてみました。
すると、玄関の目の前にある廊下の先に何か黒い固まりが動いていました。
それはゆっくりとこちらに近づいてきていました。
もう限界だと思い、ドアを勢いよく閉め大急ぎで自分の部屋に戻り、よくわからないがとんでもない事をしてしまったと思い、急いで財布とケータイを持って友人の家に逃げようと玄関のドアノブに手をかけた瞬間
『ピンポーン』
自分の部屋のチャイムが鳴りました。
私はドアに手をかけたままの状態で静止していました。息を殺し、心臓の鼓動が早くなっていました。ドア一枚隔てた外では何かがもぞもぞと蠢いている音がしていました。
何分たったのか外にいる何かの音がしなくなり、気配がしなくなりました。私は大きく息をすいホッと胸をなで下ろしました。
そして、恐る恐る覗き穴を覗いて、ドアをそっとあけて確認してみましたが誰もいませんでした。
急いで部屋の前においていた自転車にまたがり行こうとペダルを踏み出そうとしたとき、ガリガリ、ガリガリガリと何かを引っ掻いているような音がして振り返ってみると隣りの空き部屋のドアが少し開いていて、その隙間から長い髪の毛と細い長い指が出ていました。爪も長くドアを開けようとしている手が指を動かす度にガリガリと音がなり、長い爪がパキと折れしたに落ちていました。
そしてドアの隙間から小さな白目をした髪のの長い女が覗いていました。
女は、お…し…と何か言おうとしましたが、私はダッシュで自転車をこぎ逃げました。
友人のマンションにつきドアを叩いて開けてもらい急いで部屋に入りドアを閉め今あったことを一部始終説明しました。酒が入っていたので酔っ払ってんのか?と言われましたが、私の慌てようにたたごとじゃないと思ったのか、ドアの鍵を占め今日は泊まってけと言ってくれました。その夜は眠れませんでした。
よく朝友人に付き添ってもらい、自分の部屋の前に行ってみるとドアが少し開いていて、部屋の廊下には何かが這っていったような赤茶色の汚れがべったりついていました。
それを見た友人も本当だったんだと信じてくれて、私は引っ越すことを決め、その日のうちに友人に手伝ってもらい、荷物をまとめ手続きが終わるまでは友人の部屋に泊まることにしました。
部屋を出て友人宅に向かおうとして、ふいに振り返って隣りの空き部屋を見たら、長い髪が何本かドアの隙間からはみ出していまし
怖い話投稿:ホラーテラー ピクミンさん
作者怖話