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短編2
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異変/骨/呪

「呪い」

物、言霊を媒体として強制的に対象相手を同調させ肉体、精神を崩壊させる。

憎悪、悲哀が念となる。

念が強く時間をかけるほど効力を発揮する。

紙に包まれた臍の緒。

小瓶には人骨。

嫌がらせのレベルではない…。

妻には乳幼児が二人憑き、何処にいても真ん丸の黒目が俺を見つめる…。

気分が悪い。

まだ妻には言えない。

ここからは俺だけが動く…。

ネットショッピング。

初めて使ってみた。

買ったのはコンドーム。

あいつへの俺なりの嫌がらせだ(笑)

あいつの宅配会社を選択し、時間指定で注文した…。

2日後、20時すぎ。

「ピンポーン…」

来た…。

俺「はい…」

宅配便だ。

ドアをあける…。

宅「旦那さんにお届け物ですよ」

前回同様、深く帽子を被っている男。

ただ口元は笑っていない…。

俺はニヤけてしまう。

間違いないあいつだ…。

俺「ありがとう」

俺は捺印をし商品を受け取る。

商品を受け取り気づいた…。

箱には商品名の記載がない(笑)

そんな事はどうでもよかった。

本当の理由が他にあったから…。

名は藤田。

皆が見る頃には担当が外れているからあえて載せる。

俺「妻が色々と貰ったようで…」

藤「あぁ…気にしないでください」

俺「ありがとうございます」

俺「お返しといっては何ですが妻からです…」

藤「えっ…」

物を渡した…。

俺「二度と妻、うちには近づくな…」

師の鬼の形相を真似てみた(笑)

藤「…」

ガチャンと玄関がしまる…。

「呪い返し」

対象物の念を鎮め清める。

本来あるべき呪者の本へと諭す。

通常は鎮め、清める事に時間がかかる。

俺のように視る事が出来れば別だ。

俺が渡したのは二つ。

頂いた小瓶。

あと一つは呪物だ。

臍の緒は師がもっている。

あれは師でしか鎮め、清める事ができない…。

藤田。

かわいそうな奴だ。

邪の道にいかなければ

力は俺以上だろう。

愛する人達に先立たれ邪に染まった。

妻の優しさが亡人とダブらせたのだろう…。

家には見えない子もいるから尚更だ(笑)

だが邪は邪だ。

道を誤れば邪におちる。

師はわかっていた。

呪物をつくり邪に落ちなければ藤田はきっと…。

人生とはバランスだ。

苦に陥ろうともそれだけの度量があればなんてことはない。

誤った本人がわるい。

その後宅配会社に電話をし

藤田を担当から外してもらった。

宅配便の藤田。

気をつけろ。

いかなる人も信用するな。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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