このサイトを読んでいる、現在30~40代の方なら、1980年代半ばに4誌ほど出版されていたオカルト雑誌の投稿欄に、こんな文章が載っているのを読んだことがあるかと思われます。
(例)
…夢の中に出てきた〇という男の子を捜しています。
…ハルマゲドンに関わりのある方、早く目覚めてご連絡を…。
…ムー、或いはアトランティスの記憶のある方の連絡を待っています。
…最終戦争の戦士の意味を知っている方の情報を求めています。
といったようなものです。
彼女たち(投稿者は圧倒的に女性が多いので)の世界観は遥か太古の時代、世界には光と闇しか存在せず、その世界では神と悪魔の軍団が拮抗しており、彼女たちの記憶には神の軍団の一員として悪魔の軍団と最終戦争を戦った、という意識があったらしいのです。
実際、昭和63年に、中国地方に住む2人の女子中学生が「前世の記憶を見たい」という書き置きを残して睡眠薬をオーバードーズし、昏睡状態で発見され、一命を取り留めた、という事件が起きました。
この事件は、当時過剰報道気味だった各ワイドショーで、センセーショナルに取り上げられたのを鮮明に覚えています。
プレXデー(=昭和天皇崩御)の前後には、誠に怪奇な事件が立て続けに起きました。
名古屋妊婦殺害事件、同じく名古屋で起きたアベック殺人事件、幼女連続誘拐殺人事件、東京都綾瀬の女子高生コンクリート詰め殺人事件、北海道大雪山系で遭難した男性が、倒木で「SOS」と並べていたけれど、結局はヒグマに喰い殺された状態で発見され、所持品のカセットテープに奇怪な音声が録音されていた事件、東京都内の中学校に深夜忍び込んだ生徒たちが机を何十個も持ち出して、校庭に「9」の字を描いた事件…。
そして手塚治虫、美空ひばり、松田優作 諸氏の死去。
「時代の裂け目」には、やはり「魔」が疾るのでしょうか?
…「1999年」を越え、そう遠くはない将来に、2度目の「Xデー」と「改元令(或いは「戒厳令」か!?)」を待ち受ける今を、「彼女たち」はどこでどのように過ごしているのでしょうか? …眠れない夜に、ふと考えたりします。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話