【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

中編6
  • 表示切替
  • 使い方

友人A

前回に引き続き、コメントを下さった方有難う御座いました。

今回は私が友達と夜、遊びに行った時の不思議な体験を投稿させて頂きます。

その日はAが男関係で嫌なことがあり、女の子だけで楽しもうということで、私とABCDの5人で居酒屋でボトルを注文しひたすら飲んで笑っていました。

2時間ちょっと経った時、六本木へ移動しようということになりタクシーを拾いました。

2台のタクシーで向かい、私は友達BCと一緒だったのですが、突然Cが相談があるんだけど、と私に話しかけてきました。

その時、Bは助手席に座り、かかってきた電話に対応していたので、後部席にいる私だけでCの悩み事を聞くことになりました。

話を聞くと、どうやらもう1台のタクシーに乗っているAのことについてでした。

どうやら、Cが先日Aの家に遊びに行った時のことみたいで、

その日別件で電話していた2人は、ちょうどその後の予定がなかったため遊ぼうということになったそうです。

時間が時間なだけに、じゃあそのまま泊ればいいね、とAのお家にお邪魔した時、少し違和感を感じたらしく落ち着かなかったそうです。

その部屋に住んでいる当の本人はいつも通りだったそうですが、やたらと男関係の話が多かったみたいで、

友達は少し心配してしまったみたいです。

正直私からすると、Aの男関係が激しさは知り合った時からわかっていたことで、

本人からそういった話を聞いている時も、ほどほどにしなよ、変なことに巻き込まれないようにね、と言葉をかけるまでにし、子供でもないので余計な干渉はしないようにしていました。

なのでCにも上記のように伝えました。

すると、Cはしばらく黙ったまま考え込んでしまいました。どうしたの?と声をかけると、

私もそう思うようにしてるけど何か変なんだよね。だから◯◯も話をしてみてくれない?と言われたので、わかったとだけ答えその話は終わりました。

そうこうしているうちに六本木の交差点に着いたので、再びもう1台のタクシーに乗っていた2人と合流し、みんなで某クラブへ向かいました。

箱内は思った程人はいなかったものの、取り敢えずテーブルが欲しいとなり、空いているテーブルを探していると1番奥のテーブルから男性4人がこちらに向かって手を振ってました。

私自身、今夜は女の子で楽しむと思っていたので気付かないフリをしていると、既にAとDが彼らの席に楽しそうに座っていました。

一瞬カチンときてしまいましたが、残された3人で少ししたら離れればいいね、なんて話し合い彼らに同席しました。

何故なら最近男関係で嫌な思いをしたAが率先して彼らの席に座っていたからです。

早速新しい出会いを求めていたんだと思います。

全員席につき自己紹介など軽くし合い30分程経過した時、少し嫌な感覚になりました。

原因はAが1番親しげに話をしていた男性です。

私達女性も含め、そのテーブルにいるのは皆喫煙者でした。なので煙の量がすごかったはずです。

しかし何故かその男性の吐き出す煙だけ妙な方向に流れるのです。

Aに対し、既に下心丸出しだったその男性は他の女はどうでもいいと言わんばかりに隣に座るAの方へ姿勢を向けている状態でした。

楽しそうに会話しながら吐き出す彼の煙は絶対に隣にいるAにはかからないのです。

本人がかからないように配慮している感じもなく、ただ煙が自主的にAをよけている様でした。

しばらくは気にしない様にしていましたが、私はその場を離れたくなり、トイレに行くといいフロアの方にあるカウンターで1人でお酒を注文し考えていました。

すると5人の中でも一番仲の良いBが私の様子を見に来てくれました。

どうしたの?大丈夫?

心配そうに声をかけてくれるBに私は、気を使わせちゃってごめんね。としかその時は言葉が見つかりませんでした。

確かにつまんないよね、ていうか女だけで楽しむっていうのはどこいったのよ。◯◯の隣の男も気持ち悪いしね、あんなのの隣嫌だよね。

と友達は不機嫌そうに喋り出しました。

いや、確かにあの俺の武勇伝君にはまいってたけどw

本当は違うの、とBに先程から気になっていたことを伝えると衝撃的な言葉を耳にしました。

あー知ってる。だってあの2人の間にヨシさんがいたもん。

え!?ヨシさん!?

私は驚きました。

そのヨシさんというのは、Aが以前付き合っていた男性で、Aに対する愛情が異常なまでに強かったのが印象的な人です。

しかしAにとったらただの遊び相手であって、別れる時も彼女が一方的に離れて行った形でした。

ヨシさんがいる訳ないじゃん!ていうか何であんたそんなに落ち着いてるの?

だってずっとだもん。

あのね、◯◯はいわゆる第六感?が鋭いじゃない?

だから信じてくれると思うから話をするけど、ここ最近Aの側には必ずヨシさんがいるんだよ。

淡々と話をするB。でもこの子は嘘をつくような子ではありません。

ヨシさんが側にいるというと、つまり生き霊ってこと?

やっぱりAを忘れられない気持ちが強いのかな。

何で今回◯◯に見えなくて私に見えるか。それはね、私ずっとヨシさんの相談にのってたの。2人を引き合わせたのも、私と私の彼氏でしょ?だからヨシさんは私に見えるんだと思うんだ。

そうなんだ。Bは怖くないの?私はヨシさん本人とは会ったこともないから顔もわからないし、感覚でしか捉えられないけど。そんな生き霊として出て来ちゃう程Aが好きだったんだね。なんかAも改めるべきなんじゃないかな。

全然怖くないよ。それに私は今回ヨシさんの肩を持ってる。Aの事は友達として好きだよ?でもね、大事な友達だからこそ改めて欲しい。改めるためには一度思いっきり痛い思いをすればいいんだよ。

そうだね。Aの現状、いつ誰に刺されてもおかしくないもんねw

それ本人には伝えないの?

私がそうBに問いかけた瞬間Dが大慌てで駆け寄ってきた。

大変!Aが隣の男と喧嘩始めちゃった!

その言葉を聞き、急いでテーブルに戻るとお酒はこぼれ、辺りは水浸し、周りには酒の入った様々な野次馬と止めに入るスタッフ2人がいた。

気持ち悪いんだよ!このカス女!バカにした態度とるのもいい加減にしろよ!おめぇなんて話す価値もねぇわ!その顔で全てが思い通りにいくと思うなよ!口開けばブスが発揮されんだからよ!

Aはその言葉に対し悔し涙を浮かべながら、私だってあんたなんかゴミ以下にしか見えないから!と女を忘れ取り乱してました。

すかさず私達は間に入り、スタッフに謝罪しクラブを後にしました。

Aはその後もあいつがいきなり勘ぐったの、意味わかんない、と泣き止むことが出来なく、あまり人の目に触れさせるのも可哀想だということになり、近くのカラオケへ移動することになりました。

その時私は煙草をきらしていたので、コンビニに寄ると伝えると先程話をしていたBも行くとのことだったので、2人でコンビニに寄り、近くの公園前で一服しながら話の続きをしました。

びっくりしたね。あれ、ヨシさんと関係あったりするの?

私は早速Bに話しをすると、Bはニコニコしながら答えました。

たぶんね、あれで最後じゃないかな?もう姿見えないし。

最後?

◯◯さ、行きのタクシーのこと覚えてる?私助手席で電話してたでしょ?あれね、実のところ相手はヨシさんだったんですよ。

そうだったの?Aのことで?

違うよ。新しい彼女が出来たんだって。大人しくて優しい子なんだって、優しいヨシさんにはぴったりなんじゃない?

え?だったらAの側にいたのは何で?新しい彼女が出来たんならもういいんじゃないの?

これは◯◯にだけ教えてあげる。私その電話で、Aがヨシさんから半ば無理矢理に貰ったメンズの時計を違う男にあげちゃった話しをしたの。

ほら、つい最近Aが二股されてフられた男。ヨシさんの中で未練から恨みに変わって出て来たんじゃない?怖いよねー。

あんたって子は。

でももうヨシさんが現れることはない、今幸せだから。一方、Aは常連でありながらあのクラブで皆の前で恥をかいた。

しばらくは懲りるでしょ。

本当にAは馬鹿な子。と2人で笑いあいながら、さて慰めに行かなきゃねとカラオケへ向かった。

部屋に入ると、CDから説教をされて泣きじゃくっているA。

そんなどうしようもないAが、なんだかんだ可愛く思う4人は朝まで彼女を説教しましたw

ヨシさんの件については、今でも私とBだけの秘密です。

きっとCが感じていた違和感もヨシさんだったとは思います。

長い話を最後まで読んで下さって有難う御座いました。

怖い話投稿:ホラーテラー タバス子さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ