これは友人のT君から聞いた話。
T君が中学生のころ、友達5人で地元ではかなり有名な心霊スポットであるT公園という所に夜中みんな家を抜け出して行ったそうです。公園に着いてすぐ、駐車場に一台の軽自動車が止まっていました。よく見ると、何やら車の上に置いたある「物」に気付きました。
近づくと、それは…本物の人間の生首だったそうです。最初は作り物だろうと思ったそうですが、よく見ると異臭と生々しさが作り物とは思えなかったそうです。
そしてすぐ警察に通報し、いろいろ聞かれた後直ぐ家に帰らされたそうです。後で知ったのですが、その死体はまだ新しく、犯人はその日の朝方捕まったそうです。犯人は車の直ぐ横の木の上に隠れていたそうです。この事件は地元の新聞にも載ったそうです。T君がいた時、犯人も上に居たと思うとゾッとしました。
作者稲川 淳一