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短編2
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霊感

music:4

俺には、付き合ってまだ半年の彼女がいる。

その彼女に驚きの告白をされた。

それは、俺のアパートに泊まるようになった時あたりから霊感がついた、というものだった。

彼女の話によると、俺のアパートでちょくちょく女の幽霊を見るらしい。

彼女は怖くて俺に何度も話そうとしたけど、そんな話をしたら嫌われるのではないかとずっと話せないでいたそうだ。

初めて見た時は生きている人かと思ったけど、ボロボロの服でこっちをじっと睨みつけるそいつを見て、これは人じゃないと思ったらしい。

そしてそいつは俺がいない時だけに出るそうだ。

俺は見たことがない。

信じられないと思いながらも必死に話す彼女を

見ていると段々怖くなって来た。

しかし、他に泊まるところもないのでその日は部屋に盛り塩をして寝た。

その夜彼女に起こされた。

どうしたのか聞くと、また幽霊がいると言い押入れを指差した。

俺もつられて押入れに目を移す。

その瞬間、全身が凍りついたように動かなくなり冷や汗が噴き出した。

そこには押入れのなかからこちらを睨む女がいた。

もちろん、俺に霊感はない。

俺は彼女を連れ部屋を飛び出し近くのコンビニまで行くと、警察に電話をした。

警察が俺の部屋についた時にはもう女の姿はなかった。

そのかわりに押入れのなかには、色々な物が散乱していた。

警察によると、誰かが住んでいた痕跡があるという。

あの女は幽霊でもなんでもなく、人だった。

吐き気が止まらなかった。

俺はすぐに彼女と引っ越した。

そして、今は新しいアパートで何事もなく暮らしている。

ただ1つ、彼女がまた最近女の幽霊が見えるようになったこと以外は…。

Concrete
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