苦しかった
辛かった
毎日私はあの子に嫌がらせされる。
おとといはハサミで髪を切られた
昨日は腐った牛乳を頭からかけられた
今日は顔を切られた
いっぱい血が出た
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嫌だこんな生活。
あの子を殺してやりたい
私が受けた苦しみを何倍にもして-------------------。
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彼女は執拗な虐めを一年間
ずっと受けている。
相手は同級生
何故こんな事をするのかも見当がつかない。
もう限界だった
家族にも心配かけたくない
彼女の家は母子家庭で母と彼女の二人暮らし
家が貧しいから彼女はこれ以上
負担をかけたくなかった
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そして
ある日。
彼女はある決意をする
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呪い。
虐めているあの子へ呪いをかけることだった。
手順は
深夜4時44分に水をはったコップの中に
相手の写真と毛髪を入れ
合わせ鏡の前に立つ。
そして鏡を見ながら相手への思いを4回言い続ける
と言うものだ。
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彼女は実行する
それ程までに追い詰められていたのだ。
あの子なんて苦しみながら死ね
ありったけの憎しみを全身から絞りだし
4回繰り返した
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呪いの手順を終了し、
鏡を片付けようとした時
鏡のずっと奥の一人の自分があの子に見えた気がした。
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翌日。
学校に行くとあの子はいない
朝の朝礼で先生は青ざめた顔で彼女らを見渡し告げた。
あの子は死んだ。
相当酷い死に方だったらしい。
身体中の血管という血管が飛び出し、破裂し
部屋中血だらけ
両手両足の爪は剥がれ
死体の周りに散らばっていた。
顔は腫れ、苦しみに塗れた表情をしていたという。
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彼女は安堵する
これで平和が訪れる。やり直す事が出来る。と
彼女は「ここで」安堵したのだ。
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彼女は晴れ晴れとした気持ちで
学校から帰り家に着く。
music:3
いた。
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いた。
死んだはずのあの子が
彼女の玄関先に立っていた。
死んだ状況聞いたそのままの姿で
あの子は彼女を見つめ
血管の浮き出たボテボテの顔で
ニィ...
と笑うと消えた。
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その時彼女は猛烈な嫌な予感を感じる。
家のドアを開けると
玄関の先にそれはいた。
身体中の血管という血管が飛び出し、
破裂し
そこら中血だらけ
両手両足の爪は剥がれ
苦悶の表情で息絶えた
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母がいた。
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え?
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どうして!
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なんでお母さんが......!
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茫然とする彼女の耳元に
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「苦しみながら死ね」
とあの子の声が聞こえた----------------------。
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翌日。
彼女の家で
変死体が二体発見された。
作者だいきち
三回目の投稿になります。
相手がどんなに憎いだろうが
復讐はただただ復讐しか生まない。
そういう意味を込めて投稿させていただきました。