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短編2
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遠足

駄作です。

それでも良ければ読んでください。

今日は毎年恒例の遠足だ。

遠足と言っても田舎の小さな山の頂上で一泊するだけの事だった。

俺は気が乗らなかった。

今日はAの命日で此処はAが死んだ場所だからだ。

俺は一年前の今日A にある提案をした。

俺「A 、夜抜け出して星見に行かね?」

A「 お前じゃなくて彼女と行きてーよ!」

俺「居ねーだろ」

A「 うるせー、出来ないんだよ!」

俺「お前しか居ないんだよ。良いだろ?行こうぜ」

A「 しょうがねーな」

俺「じゃあ10時に外な」

A「 了解」

そして約束の時間になった。

A「 おせーよ」

俺「もう来てたのか」

A「 で、何処に見に行くんだ?」

俺「まぁ付いてきなって」

暫く歩き目的地に着いた。

俺「着いたぞ」

A「 やっと着いたか」

俺達は崖から足を出し座った。

俺「綺麗だろ」

A「 悪くないな」

俺「素直に綺麗って言えばいいのに」

暫く二人で昔の事を話ながら星を見ていた。

昔話に夢中になる余り時間を忘れていた俺はふと時計を見た。

1時だった。

俺「もう1時だし帰るか?」

A「 そうだな」

俺が立ち上がり次にA が立ち上がった。

その時俺達の居た崖が崩れた。

俺A「 !?」

突然の出来事に焦る俺をA は冷静に崖の反対側に突飛ばした。

俺はA を見た。

A は静かに崖下に落ちていった。

俺は急いで崖下のA の所に走った、だが間に合わなかった。

A は既に息をしていなかった。

俺は急いで先生に知らせた。

A は救急車に運ばれていったが息を吹き返す事はなかった。

俺はこの日から、罪悪感に押し潰されそうな毎日を過ごしていた。

そしてまたこの崖に来た。

俺「A 、ごめんな。」

俺はお供え物を置き手を合わせた。

ガサガサ

俺「!?」

後ろを見ると、野犬が居た。

野犬は狂ったように俺に向かってきた。

俺は咄嗟に腕で顔を隠した。

野犬は構わず向かってくるが俺の少し前で止まったようだ。

そして「くぅーん」と情けない声を出し去っていった。

恐る恐る腕をどけるとそこには死んだ筈のAが居た。

俺「お前、Aか?」

A「ああ」

俺「死んだんじゃないのか?」

A「ああ死んだよ」

俺「じゃあ何で居るんだよ」

A「取り敢えずこっち来いよ」

俺「ああ」

A「去年はお前に連れて来られたんだよなこの場所に」

俺「そうだったな」

A「今度は俺が連れてってやるよ」

俺「えっ?」

気付いたら俺はAと落ちていた。

Concrete
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