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短編2
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カエルの仕返し

小学1年生の時、私は家が近所だった同じ歳の男の子(以下はS君とします)と一緒に登下校をしていました。

よくある田舎の小学校で通学路には田んぼが広がっており、あぜ道の横には用水路があります。

S君は下校中によくその用水路で道草をくっていました。

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(ねぇ、もう帰ろうよ)

S君「待てって!…ほら!串刺し!!」

生きているカエルを枝に刺し、怖がる私を追い掛け回すような残酷で意地の悪い子でした。

そんな日を過ごしていたある日、私は夢を見ました。

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薄暗い沼の様なジメジメとした空間に1人で佇んでいる夢。

父や母を探す。

呼んでも呼んでも応えがない。

不安がピークになった頃ふと生臭い匂いが鼻をついた。

今まで泥の上を歩いていると思っていたが小学生の自分と同じ位大きいカエルたちが地面にびっしりと平に敷き詰められていた。

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再び立ちつくし足元からゆっくりと先を眺めていくと何かが転がっている。

(人だ!!)

カエルの死骸を踏みながら前に進んで行く。

ー 近づいて後悔した。

それはあの時のカエルのように大の字の形で棒に刺されたS君が寝かされていた。

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目を覚ました私は汗をびっしょりかいていました。

部屋が暗いのでまだ夜のようです。

両隣に寝ている両親を起こそうと身体を起こします。

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あ…起きない。

体が動かない。

目を開けた状態で動きが出来ません。

そのままパニックになっていると天井がキラキラと光っていることに気がつきました。

屋内プールの天井を眺めている感じです。

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ぽちゃん…ぽちゃんとどこからか水音が聞こえてきます。

天井の隅からカエルの影が一匹現れ、二匹現れ、四方八方から天井いっぱいにカエルの影が動いていました。

いつの間にか気を失っていたのか、それとも全部が夢だったのか、目を覚ますと朝になっていました。

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家族には言ってはいけない気がしていつも通りに支度を済ませS君といつもの待ち合わせ場所で落ち合い、学校へ向かいました。

S君「…もうやめるね」

(何を?)

S君「カエルの…変な夢見た」

私は驚きました。

同じ夢を見たと話すと一つだけ食い違いが。

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S君「夢ではお前が串刺しにされていた。」

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