短編2
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一軒家

拙い文章力で書かせていただきます。

怖い話かどうか自信がないですが、これは小学校高学年から中学卒業まで住んでいた中古の一軒家での体験談です。

当時、母・私・弟・弟の4人で暮らしていました。

母は若くして結婚、そして私が小学2年生の時に離婚し、子供3人を女手一つで育ててくれていました。

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この一軒家では時々、おかしな事が起こりました。

玄関から名前を呼ばれた気がして出て行っても誰も居なかったり、

私の部屋では夜中にふと目を覚ましたとき点けていたはずの豆電球が消えていて不思議に思い起きあがると勝手に点いたり、

取っ手を回さないと開かないドアがぎぃぃいいと開いたり…。

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中学生に上がったばかりの時、弟と些細なことで喧嘩をし、母にまでその事で怒られ腹が立ち2階の自分の部屋へ閉じこもりました。

2階には2部屋。

階段を登ると一畳程度の踊り場があり、右に弟2人の部屋、左に私の部屋がありました。

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私の部屋には二段ベッドがあり、下の段は荷物を置き上の段で寝ていました。

いつものように上の段に上がり布団を被って orz のような形で腕を折り込んで泣いていました。

すると

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トン

トン

トン

階段を上がってくる音がします。

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家族の誰かが上がってきたのだと思いましたが、なんだか違う?

古い家なので階段を上がるとき床が軋む音がするのですが乾いた音しかしない。

そんなことを考えていると扉が開きました。

ぎぃぃいいと古い家らしい音とともに。

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扉が開ききった音がすると、その後すぐに二段ベッドの階段を上がってくる音がしました。

私は怖くて布団から出ることが出来ません。息を殺していました。

それはベッドに上がってきて私の足の上に上がりました。

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ぽん

ぽん

ぽん

それはうずくまった私の背中を子供を寝かしつけるような仕草で叩いていました。

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やっぱり母か弟が慰めに来てくれたんだと思い、安心して泣き疲れた私はいつの間にか寝ていました。

次の日の朝、家族に「昨日私の部屋に来た?」と確認しましたが誰も「行ってない」と言うだけです。

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不安になってきて、昨日の経緯を話しました。

「曾おばあちゃんが来たんじゃない?」

家の曾おばあちゃん、一年前くらいに亡くなってるんです。

今でも真相は分からないですが…そう言うことにしてしておきたいと思います。

Concrete
コメント怖い
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こわい・・・けどとらえようによってはとても心あたたまる話ですね。
私も子供のころの真相がわからない話は、
おじいちゃんかな?とか、おばあちゃんかな?とか思うようにしています。

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