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自殺する前に読んで下さい

短編2
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自殺する前に読んで下さい

早稲田に入学した年の秋。

両親と妹が親戚のとこに行って夜まで帰ってこないので、家には俺ひとりきり。

そこで俺は最高にゴージャスなオナニーをしようと思いついた。

居間のテレビでお気に入りのAVを再生。

洗濯機から妹のパンティを取り出し、全裸になって頭からそれをかぶり、

立ったまま息子を激しくシゴいた。

誰もいない家で、しかも真昼間にやるその行為はとても刺激的だった。

俺はだんだん興奮してきて、「ワーオ、最高!イエース!グレート!」

と叫びながらエアギターを弾くように部屋中を動き回ってオナニーをした。

テーブルに飛び乗り、鏡に自分の姿を映し、

「ジョジョ」を髣髴とさせる奇妙なポーズでチ○ポをこすってみた。

すさまじい快感で汗とヨダレが流れるのも気にならなかった。

「ヨッシャーいくぞー!!ボラボラボラボラボラボラボラボラ ボラーレヴィーア!!」

shake

俺はゴミ箱の中に直接ザーメンをぶちまけようと後ろを振り返る。

そこには両親と妹が呆然と立ち尽くしていた。

怒りとも悲しみともつかない不思議な表情を浮かべながら…。

「な、なんなんだよ!お前ら!!」

俺は叫んだ。

今思えば「なんなんだ」と叫びたかったのは父のほうだったに違いない。

あの瞬間、俺は世界一不幸な男だった。それは断言できる。

その後の数週間いや数ヶ月も辛かった。家族から向けられる蔑みの視線…。

しかしそんな俺も今こうして生きている。

もしなにかに悩んでて「死にたい」って思ってる人がいたらどうか考えなおしてほしい。

人間というのは、君が考えているよりはるかに強い生き物だから。

人間はどんなことでも乗り越えていけるのだから。

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