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これは友人Mから聞いた話。
雨の降るその日、仕事の残業で帰りが遅くなったMは、いつも通り帰るために車を走らせていた。
Mの家は結構山奥の方にあり、町の仕事場に行くのに2時間程度かかる。
1時間くらい車を走らせて、やっと町を抜け田舎道へ入る。
田舎道は、普段から交通量が少ない。それにこの時間だ。
スピードを上げても問題ないだろう
そう思ったMは、雨が強かったが車のスピードをグングン上げた。
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やっと山の付近まで来た。
ここから少し登った所に、Mの家がある。
もう少しだなぁと、
殺風景な田んぼ道を走っていたその時。
道路に人が立っているのに気づく。
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ブレーキを急いでかけた。
前を見てみると白いワンピースを着た女が立っている。
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よく見ると、まだ小学生くらいの女の子だった。
幸い、轢かずにすんで良かったがなんでこんな時間に…
時計を見てみると、夜中の2時。
こんな時間になにしてるんだ…
そう思ったMは車から降り、少女に話しかけた。
「こんな遅くになにしてるの?それに傘もささずに…」
すると少女は近くの草むらの方を指差した。
口は何かを言いたそうに開いたり閉じたりしている。
指差した方向を見て見るが、夜中だから真っ暗だし雨で視界も少し曇っていて何も見えない。
「なにかあるのか?」
と再び少女の方を見るが、少女はいなくなっていた。
あれ?どこいった…と周りを見渡す。
よく見るとさっきまで少女が立っていた部分が赤く染まっている…
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血だ。
怖くなったMはすぐに車に戻り、
家まで猛スピードで帰った。
さっきのは一体なんだったんだ…
思い出すだけで怖くなる。
疲れているんだと自分に言い聞かせて、すぐ眠りについた。
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朝になりMはいつも通りに仕事へ行き、夜に仕事を終えた。
残業はなかったため、すぐ家に帰れた。
昨日の出来事など、忘れていたのに…
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たまたま付けたテレビのニュースを見て、Mは凍りついた。
『今日の昼頃、○○県○○村で死体が発見されました』
『亡くなったのは、○○さん。白いワンピースを着ており、腹部に刺し傷があり、殺人とみて捜査を行っています』
映像には、昨日少女が立っていた付近が映し出されていた。
そして、亡くなった○○さんは、
昨日出会った少女と一致した。
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ふと思い出す。
昨日少女が指差していた方向…
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そこは彼女が見つかった死体現場だった。
作者廃ジェム
三作品目です。
この作品はパーっと作ったので、
あまり怖くないかもしれないです(*_*)