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Twitterをやって半年、
俺のフォロワー数は全然増えない。
数少ないフォロワーの人と毎日くだらない会話をしている。
…
ガンガンッ
隣の部屋から凄い音が聞こえる。
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ある日、Twitterを開いてみんなのツイートをみていると
「お、フォローされてる」
知らない人からフォローされていた。
康子 という名前の方からフォローされていた。
「女かな…」
俺は康子にメッセージを送った。
’’フォローしていただき、ありがとうございます!”
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通知が来た。
’’よろしくお願いします。’’
康子から返事がきていた。
’’こちらこそ!なんて呼べばいい?’’
「返信…と」
ガンガンッ
また隣からだ…
そういや、隣の人を見たことがないな…
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バイトが終わり、夕飯を買おうとコンビニに寄った。
「いらっしゃいませ〜」
店内には、店員と俺しかいない。
おにぎりを4つ手に取り、会計を済ませる。
…Twitterでも開いてみるか。
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帰りながら、スマホを片手にTwitterを開く。
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康子から返事が来ていた。
”康子でいいですよ。なんて呼べばいいですか?”
”了解!大介って呼んで下さい!”
自己紹介が遅れた。
俺の本名は、小林大介という。
”コンビニで夕飯買うとか悲しすぎるw”
と、ツイートした。
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家に着き、コンビニで買ったおにぎりを食べながらTwitterを開いた。
通知には、
”早く彼女作れよwwww”
”お母さんとこ帰れwwww”
など、返信が来ていた。
…
隣からは音が聞こえない。
今はいないのか?
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「余計なお世話だよ…」
返事を返して、みんなのツイートを見ていた。
”残業確定\(^o^)/オワタ\(^o^)/”
”焼肉食いてー!”
”コンビニに寄ってる。”
”テレビで今面白い奴やってる〜”
など、ありきたりなツイートだった。
康子から返事が来た。
”大介ですね。分かりました。”
なんで敬語なんだろう…
”タメ語でいーよ^ ^”
と、返信した。
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翌朝。
適当にご飯を食って、バイトに出かけた。
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「お疲れ様です」
「お疲れ様〜」
バイトが終わり、家に帰る。
ピーポーピーポーピーポーピーポー
パトカーが多い。
何か起きたのだろうか。
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今日もコンビニに寄ろうか考えてる時だった。
「あれ?大介?」
振り返ると、元カノの夏美がいた。
「夏美?久しぶり…」
「久しぶり!バイト帰り?」
「ああ…。夏美は?」
「中学の友達と会ってたの」
「そっか…」
気まずい雰囲気が流れる。
「全然連絡とってなかったから、どうしてるかと思った…」
夏美が話しだした。
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「そうだな…なんか、本当久しぶりだよな」
「そういえば、今ハマってるアプリがあってさ…Twitterとかやってる?」
「え?ああ…やってるけど」
「フォローしてもいい?」
「いいよ。じゃあ、俺のアカウント教えるな」
「うん。…あ、フォローされた…これ大介のアカウント?」
「そうそう…」
他愛のない話をして、その日は別れた。
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夏美と別れた後、コンビニに寄り昨日と同じようにおにぎりを買った。
ピーポーピーポーピーポーピーポー
相変わらず、パトカーは多い。
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「疲れた…」
家に着いた俺は、バイトの疲れもあったせいか夕飯を食って風呂に入ってすぐに寝た。
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深夜。
ガチャガチャ
隣から音が聞こえて、目が覚めた。
「…ったく…なんの音だよ…」
ガチャガチャ
まだ続いている。
よーく耳を澄ますと、家に入れないのか玄関のドアをガチャガチャしている。
…鍵がないのか?
何故だか、勝手に足が玄関の方へ歩いた。
ガチャッ
俺は自分の玄関のドアを開けた。
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「どうしました?」
「…」
ドアを開くと、白いコートを着た髪の長い女性がいた。
「あの…鍵がないんですか?」
「…」
無視かよ…
「あの!うるさくて迷惑なんですけど!今何時か分かってます!?」
「…」
「…なんなんだよ。俺の睡眠邪魔しやがってクソババァが」
「…………」
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バタンッ!!!!!!!!!!!!!!!!
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家に入った俺は、すぐ布団に潜り込み寝た。
…
〜♪
「……ん…」
〜♪
「…はい、もしもし…」
「あ…大介?」
「…夏美…?」
「う、うん…」
「どした?」
「今日暇かな?」
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「え…ああ、うん」
「話したいことがあるの。前会った場所で会おう。時間は19時に…」
「了解…」
「…本当に気づいてないんだね」
「…へ?」
「ううん!じゃあまた後でね」
…電話が切れた後、夏美が何を言っているのか理解が出来なかった。
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待ち合わせ時間にはまだ余裕があったから、Twitterを開いた。
康子からは返事が来て…なかった。
「…きてないな…」
その日、いくら待っても夏美は来なかった。
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家に帰った俺は、夏美にメールをして、寝た。
隣からはガサガサと、音が聞こえた。
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ピンポーン
誰かが来た。
「はい…」
「○○警察署の田所と申しますが…少しお時間いいですか?」
ガチャッ
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俺は、何事かと思いドアを開けた。
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「はい、なんでしょうか…」
「単刀直入に聞きます。山中夏美さんとはお知り合いですね?」
俺は嫌な予感がした。
「え?…あ、はい…」
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「昨日の午後18時ぐらいに山中夏美さんの遺体が発見されました」
「……え…」
「山中さんの携帯を調べた所、あなたにメールを打ってる最中に何者かに殺害された模様です」
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「…あ、あの…」
「はい?」
「夏美は…亡くなったんです…か…?」
「…はい」
「…そ、そうですか…」
「…このことは…山中さんの御親族の方に言うのを躊躇ったのですが…山中さんの遺体はなんというか…裏返しされたようになっていまして…」
「…裏返し…?」
「はい…全体が剥ぎ取られた感じで…」
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「…………」
どういうことだ…?
人間が裏返ったのを想像してみたが、出来なかった。
「あの…」
「はい?」
「夏美の親族の方には、遺体を…」
「みせてないです」
「…あ、そうですか…」
「…今日の所は帰らせて頂きます。お時間ありがとうございました。…何か知っていたら、こちらに連絡してください」
「はい…」
「では、失礼致します」
キィーッバタンッ
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警察が帰った後、俺は頭の整理が出来なかった。
…夏美が死んだ…
ナツミガシンダ
ナツミガシンダ
俺の手の中には、先ほど警察から貰った名刺があった。
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1話 完
作者リン
どうも!
リンと言います!
今回、初めて長編にしようと思い…
書いてたのですが…
思ったより長くなりそうで…(´;ω;`)
分けようと思いました!
頑張りますので、読んでくれたら嬉しいです(´∀`*)