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この話は霊的な話じゃない。
その夜、
バイト先の友達(以下T子)の家で晩御飯食べたんだ。
お酒吞みながら恋愛相談したりして楽しかった。
(今晩はもう泊まるかー!)
なんて思ってT子の方を見ると彼女は床にうつ伏せで寝ていた。
さすがに、家主が寝ているのに自分だけ晩酌をするのは悪いと思い、
私は帰ることにした。
しかし、鍵を開けっ放しで帰るわけにもいかないので寝てるT子をなんとか起こし
「私、もう帰るからちゃんと鍵閉めてね」
とだけ言って玄関先でT子と別れた。
そしてタクシーを家の前でひろい自宅に向おうとしたのだが…
(財布を忘れてしまった…)
私はタクシーを待たして急いでT子の家に財布を取りに行った。
T子の家の前に着いた。
インターホンを押したが反応が無い。
もう寝ちゃったかなーって諦めながらもドアノブに手をかけると鍵はかかっていなかった。
物騒だなって思いつつもT子を起こしてはいけないと思い音をたてずに財布を探した。
電気も点けずに
そしてなんとか財布を発見し
T子の家を出てタクシーで帰宅した。
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そして、
次の日、
私の家に警察がきた。
話を聞くとT子が死んだらしい。
しかも殺されたという。
私はパニックになった
信じることができなかった。
警察に昨日の夜まで一緒にいたことを話すと現場に来て欲しいと言われ
T子の部屋に向かった。
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T子の部屋は昨日とは別の場所に感じた。
タンスの衣服は散乱し食器は割れていた。
ふと、ベッドの方に目をやるとそこにはまだ生々しい血の痕が残ってあった。
私は目をそらしたくなって壁の方に目をやった。
そこには
大きな文字でこう書いてあった
shake
電気を点けなくてよかったな
私はパニックに陥った
「このメッセージなんですけどなにか心当たりありますか?」
警察が聴いてきたが私はパニックで答えることが出来なかった。
たしかにいたんだ、あの時
この場所に
私と
殺人犯と
もう死んでいた
T子が
私の思考は停止した。
作者ふるかわゆうと