知らない教室。
知らないクラスメイト。
うん。寂しくない。
一人で大丈夫。
寂しくなんて、ない。
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昼休みの音楽室。私は一人、ピアノを弾く。
ただ、同じ曲を何度も、何度も、弾く。
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「この曲、連弾曲だって知ってた?」
後ろから、不意に声が聞こえた。
「あまりにも楽しそうだったから、声をかけたんだ。 隣で弾いて、良い?」
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彼は勝手に私の隣に座り、拍子を取り出した。弾くよ、と言われ私は慌てて準備をする。
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彼の弾く旋律はどこまでも、美しかった。
澄んでいて、弾んでいて、そして何処か、寂しげで。
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「ブラボー。」
彼は弾き終わると、真っ先に手を叩いた。
とても、良かった、と彼は言ってくれた。
不意に、学校のチャイムが鳴る。
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「また、良ければ一緒に弾きませんか。」
気が付けば声をかけていた。
彼は少し驚いた様子だったが、やがて鷹揚に頷いた。
「では、また、明日。」
彼は、すぅ。と空気に解けるようにして、
消えた。
不思議と怖くはなかった。
でも少しだけ、一人で大丈夫では、なくなりそうだ。
作者Kosaku.tt
今度は創作です笑
シリーズになると思います。
多分、怖くはありませんが、どうぞ宜しくお願いします。