ある時、同級生が死んだ。 病気だ。 高校に入学した時から、たしかに休みがちだった。
でも、死んだのはあまりにも突然の事だった。
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別に仲が特に良かった、というわけではなかった。だが、どこか寂しい。物足りない。そんな感覚によくなった。
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そして、一周忌の日。学校である事件が起きた。だれもいないはずのトイレから物音がする、というのだ。行ってみても誰もいない。その後、誰からともなく全員が「あの子の一周忌だったから、きっと帰ってきたんだ。」と言う結論に落ち着いた。いま、考えてみれば不思議な事だった。
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そして今年の二周忌の日。自分はベランダで布団を干していた。もう、寒い季節だった。そこへ、どこから来たのだか季節はずれの真っ白な蝶が飛んできた。ひらひらと、自分の近くをしばらく飛んだあと、いつの間にか居なくなってしまった。不思議と懐かしい気持ちになった。きっと、また会いに来てくれたのだろう。
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久しぶり。また、何処かで会おうな。
作者Kosaku.tt
不思議な本当にあった話です。