music:4
それは春真っ盛り、空気が暖かくポカポカとしてきた時だった。
一同は双葉精肉工場の中にいた。
今日はソーセージ教室を利用して双葉精肉工場の調査をする。
今はちょうどソーセージ教室が始まった所だ。
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桜「まず、この筋を除去し塩漬にした豚肉を粗挽きにします。
1人1つ、この機械の投入口から肉を入れて、抵抗がなくなるまでハンドルを回してください。」
裡「じゃあ私から。よいしょ…」
裡は豚肉の塊を機械の投入口に入れると、ハンドルを回した。
(キリキリキリ…)
裡「おぉ〜!」
ハンドルを回すと、投入口にあった肉塊は機械に吸い込まれ、
別の場所から見事な粗挽き肉が出て来た。
桜「あら、上田さん上手なんですね。この工程簡単そうに見えて難しいんですよ。」
裡「そうなんですか?
あ、抵抗なくなった。」
それを聞いた桜はヘラを使って機械から出た粗挽き肉を丁寧に取った。
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ちなみに、笹雄は回す早さは違うものの、裡と同レベルだった。
春花と直樹は普通。
菁滋は自慢
(してもいないかなぁ〜…w)
の筋肉を利用し、誰よりも早くハンドルを回すことができた。
天魔は…
奇跡的な不器用さだったw
(ギッギッギッ…)
天魔「あれぇ?
なんかハンドル回らないんだけど?」
桜「株島さん!逆です逆!壊れちゃいますよ!汗」
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豚肉を全て粗挽き肉にし終えると、桜は慎重に計った塩を入れて新たな機械に入れてスイッチをいれた。
(ブィーーーン…)
桜「本来なら粗挽きした後、塩水に漬けて塩漬の工程に入るのですが、今回は時間を短縮するために既に塩漬をしてある肉を使用しました。」
直樹「工夫がすごいな…」
笹雄「所々わからんが…
まぁ時間短縮出来たんだからすごいんだろ恐らくw」
桜「今、粗挽き肉をカッターと呼ばれる機械でさらに細かく練り上げています。」
裡「音がすごいね。」
菁滋「工場の機械類とかの音はた大抵そうだろう。
防音用のヘッドホン…だったっけな?そういうのも開発されているくらいだからね。」
裡「へぇ〜…。」
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カッターで細かく練られた挽き肉を桜が取り出すと、
次の機械の所に一同を案内し、新たな材料を取り出した。
sound:20
天魔「なんだ?紐?」
春花「桜さん、これなんですか?
なんか白いけど…」
桜「これは洗浄済みの羊の腸です。
これから皆さんにはこの練り上げられた挽き肉…生地をスタッファーという機械で腸に詰めてもらいます。」
裡「あの、やり方がわからないんですけど…」
桜「私が教えながら行います。」
裡「あ、はい。」
少し困ったような感じで返事をした裡を、笹雄は見逃さなかった。
笹雄はポーカーフェースが得意なのだ、マスクで隠れた目しか見えていない顔の変化や声から予測し理解する。
笹雄「俺が先にやるよ!
裡は見て覚えればいいさ。」
裡「え?いいの?でも…」
sound:21
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笹雄「自信ないんだろ?」
裡「あ…うん。」
笹雄「桜さん、俺が最初にやります!」
桜「わかりました。」
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笹雄は桜に教えてもらいながら羊の腸を手に取ってスタッファーに設置し、別の投入口から生地をいれた。
桜「そこを抑えながら…そう…」
設置した羊の腸を片手で抑えながら空いた手でスイッチを入れた。
あっという間に羊の腸に生地が詰められる。
一同「お〜!」
笹雄「早っw これが機械の力がw」
桜「終わりましたね。
では、機械から羊の腸を外して生地を入れた口を結んでください。」
それを聞いた笹雄は、
機械から羊の腸を外して生地を入れた口を結ぶ。
これでソーセージの原型は完成だ。
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ちなみに、裡はしっかりと笹雄がやっている所を見ていたのでキレイに作れた。
春花、直樹、共に普通。
菁滋のは口がしっかり結べてると評価された。
天魔は…
言わなくてもわかるだろう。
天魔「うあ!?なんだなんだ!?」
見ると、羊の腸が外れてスタッファーから勢いよく生地が出て来ている。
桜「わ!羊の腸が正しく設置されてないんですよぉ!
スイッチスイッチ…」
桜と天魔が慌てていると、
桜と同じ服を着た別の人がスタッファーのスイッチを消した。
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(カチッ)
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?「また不器用な人にあたったんですか?全く、変な意味で運のいい人だ。」
桜「め、回谷…汗
そんな言い方しないでください!」
菁滋「桜さん、その人は?」
桜「へ?あぁ!失礼しました!
この人は私の部下で、」
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桜の説明によると、
music:1
回谷廉(めぐりたにすなお)23♂
嫌味ったらしいが根は優しい男性で、桜にとっては年上の部下。
言いたいことははっきり言う。
回谷「このソーセージ教室で燻製を担当しているものです、
以後お見知りおきを。」
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桜「この後の作業は回谷の担当なんです、
この原型の成形と燻製をしてソーセージは完成です。
出来たソーセージは一部試食してお持ち帰りということで。」
回谷「では皆さん、これから出来た原型を成形しましょう。
燻製の機械の関係で長さも決まっていますのでお教えします。」
一同「はーい。」
一同が楽しんでソーセージ教室に取り組む中、1人不機嫌で作業をする人物がいた。
気分が乗らなくなったのか、わざと長過ぎたり短過ぎたり作っている。
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天魔(なんでこんな難しいことみんなスイスイ出来るんだろうな…)
天魔は1人、グダグダ作っていると、
sound:20
足元にすくう感覚に気がついた。
天魔「ん?…あ」
見る…というか視ると、
少々ぼやけてはいたが、そこには豚がいたのが視えた。
(ブ。)
おそるおそる触れようとしてみると、触れずすり抜けた。
(ブピ?)
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天魔(触れられない?て事は…
sound:39
俺の時代キタ━(゚∀゚)━!!
sound:21
これお化けじゃね?ってか霊じゃね?ってか守護霊じゃね!?)
天魔は上がるテンションを隠しながら恐らくは背中にあたる所をなでなでした。
(ブー♡)
豚の霊は撫でられているのがわかるのか、可愛らしい声で鳴いて喜んだ。
天魔((*´艸`)キャ♡
やばい!やばすぎる!w)
sound:20
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菁滋「ん?天魔どうしたんだい?」
天魔「え?あ、何でもないよ?」
天魔は何を思ったのか、
菁滋からその豚の霊を隠してしまった。
豚の霊も空気を読んだ(?)のかテーブルの後ろに身を隠した。
菁滋「そうか、なんかいると思ったけど…気のせいか。
ごめん天魔。」
天魔「お、おうおう!いいぜ!
…ふぅw」
天魔(危なかったな…
せっかくだし、こいつと仲良くなってから視せた方がいいなw)
天魔「よろしくな!豚!(小声)」
天魔の豚(ブー!(小さめ))
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ちなみに、裡と笹雄は上出来で直樹と春花は普通。
菁滋は相変わらずで、
繋ぎ目がしっかりねじれていると評価された。
天魔は(略)
回谷「では、これから燻製にする前にまず乾燥させます。
乾燥の作業は高度な技術を要するので私が行います。
待つ間は桜がソーセージの事についての説明会をします。」
一同「はーい。」
そういうと、回谷は一同の成形したソーセージの原型を集めて素早く複雑な機械にかけ始めた。
桜「さぁ、こちらですよ。」
一同が桜に案内され移動する中、
天魔は豚に語りかけていた。
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天魔「ほら、行くぞ豚!
sound:18
…そういや、名前付けてなかったな。何にしよう?
う〜ん…」
作者ハピナ
ホラーなくてごめん、ネタ不足(~_~;)
最近は単発の方がネタたくさんあるんだよな…泣 (; ̄ェ ̄)
それはさておき(。-∀-)ニヒ♪
急募!天魔の豚の名前!(๑′ᴗ‵๑)
独断で一番面白怖い名前を採用するよん♬
(*´艸`)キャ