これは父の転勤で大宮のとあるマンションに引っ越した時の話です。
最初は東京の足立区に住むはずでしたが父が「新築がいい」と言い出し、大宮に決まったのです。
そのマンションは大宮駅から約3つめの交差点を右に曲がって暫く北上するとあるという好立地でした。
しかし、エントランスに入るといきなり寒い空気が感じられます。
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部屋は4LDKで広く、いかにも新築のような匂いがしました。
転勤の家族が暮らすには何不自由のない広さで悪寒を除けば大満足な物件です。
しかし、このときはまだ悪夢の始まりにも過ぎなかったのです・・・。
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家族は5人で父、母、兄、弟、妹。
一番被害に遭ったのは母でした。
まず、深夜パソコンをしていると、
PC画面から小さいおじさんが飛び出してきて、家の中を暫く走り回った後
キッチン付近で消えたといいます。
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その1週間後にまた母が、深夜リビングで母に背を向けている男の子が立っていて、
「あぁ兄だな」
と思い肩を叩くと、見知らぬ少年だったり。
また、
ディズニーランドの帰りに祖母が
「すりガラス越しに小さい女の子がこっちを見ていた」と
言うのです。兄弟たちは眠りについていて子供は居ないはずなのに。
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今はそこを引っ越して地元に住んでいますが、
「あの物件は何かが居る」
そう感じてならないのです・・・。
作者こうちゃん
全て母と祖母の体験となります。
今思うと、部屋の中も重苦しい雰囲気でした。