music:4
それは冬が終わったばかりの春、まだ冷たい風が吹く時だった。
とある1組の男女が水のない噴水のある公園で待ち合わせた。
噴水には服の着た真っ白なウサギを抱いたコートの少女が座っている。
裡「春花、槍坂さん来るの遅いね、寝坊しちゃったのかな?」
春花と呼ばれるウサギは彼女の話をキョトンとした顔で聞いている。
時々、話を聞いて首を縦に振ったり横に振ったりしているのは気のせいだろう。
そこへ、1人の青年がやってきた。
そこまでひどくはないが、耳にピアスやいかにもなんか付けましたー的な髪。いわゆるチャラ男だ。
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笹雄「悪りぃなw ちょい寝坊しちまったw待たせちまったか?」
裡「ほんの30分程度ですよ、大丈夫です。(本当は1時間位遅れてるけど…)」
笹雄「そうか、寒かったろ?コレ飲めよ。温ったまるぞ。」
そう言って彼は裡に缶のココアを渡し、自分の缶コーヒーのプルタブを開け、飲んだ。
裡「あ、ありがとうございます…」
2人とも暖かい缶の飲み物で温まる中、彼は話を切り出した。
笹雄「確か…噂だけど、春花たちは××町に行って行方不明になったんだろ?」
裡「あ、はい…私も聞いたことがあります。」
彼は缶コーヒーをぐいっと飲んだ後、こう話した。
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music:1
笹雄「あの町…結構やばいとこがあるらしいぞ。」
裡「え?××町が?」
笹雄「ネットの掲示板の情報だから確かではないがな…」
彼の話によると、
××町は寂れた町。何故か実際にはない店やスポットを訪れる者が多く、この辺では行方不明者が多いらしい。
彼はそのことが行方不明になとたクラスメートについて関係してるのではないか?と話した。
裡「(××町…カフェがあったはずの場所だ…)」
裡は自分の実体験から、その掲示板の情報が確かだと確信した。そこに行けばウサギの化け物についても何かわかるだろう…と。
裡「(でも今はまだ行けない…怖いし情報が少ない…)」
music:4
笹雄「どした?缶ジュース口にくわえたまんまボケっとして?」
裡「え!?あ、なんでもないですよ…w」
笹雄「ふーん…ま、いいや。とにかくお互いに××町について調べてみようぜ!」
裡「はい。では、私はこれで…」
裡は話が終わったのを確認して帰ろうとすると、彼は裡の腕を捕まえた!
笹雄「待てよ!せっかく休みなんだし、俺がなんかおごるよbrother Donut行こうぜ!」
彼はいつものノリで誘ったが、あまり外で遊んだことのない裡は焦り、色々考えてこう答えた。
裡「わ、私の分は私が払います!(途中裏声)」
笹雄「んじゃ決まりだな、行こうぜ!」
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2人はそれぞれ好きなドーナツを買い、奥の方のテーブル席でおやつTimeを楽しんでいた。
裡(もきゅもきゅ…)
笹雄「ずいぶん幸せそうに食うなw」
裡「ドーナツ大好きなんです、たまに1人で食べにきてます。(もきゅもきゅ…)」
裡はコップの水をあっさり飲み干すと、近くにいた店員さんにこう話した。
裡「すみません、お水下さい。」
店員「………」
裡「すみません!お水を」
店員「……より……」
裡「は、はい?」
店員「お水より……」
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sound:33
ウサギノイキチハイカガ…!?
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裡「ひあぁーー!?」
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店内だったからなのか、そんなに悲鳴は大きくなかったものの、裡は椅子からガタっと立った。
(スリスリ…)
笹雄「裡!!大丈夫か!?」
裡「………あ、」
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裡はウサギが足首に顔をスリスリしている感覚と、彼の声で放心状態から抜けた。
笹雄「ってかお前、」
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sound:18
誰と話していたんだよ!?
裡「え、あそこに店員さんが待機してて…」
笹雄「俺ここたくさんきてるけど、あんなとこに店員が待機してるとこ見たことないぜ!?」
裡「………!!」
裡は店員の顔を思い出して正体がわかって怖くなり、足首に擦りついていたウサギを涙目で抱きしめた。
恐怖で強めに抱かれたウサギは何故か、その場の空気を読んでいるかのように大人しかった。
笹雄「(一体…何が起こってるんだ…!?)」
彼、笹雄は今回の事件を絶対に解決しなければ次に行方不明になるのは自分か裡だと、その場で悟った…
作者ハピナ
どうも!スーパー文才空っぽマンです!
ヽ(`Д´#)ノ 非ーロー!!
今回も修正なしの一気書きです!
(∩´∀`)∩
どうぞ非大活躍をご覧下さい!
(・∀・)