ある日、知り合いが働いている医療センターに、明らかにおかしい若い女が運ばれてきた。
まだ20代のような若さなのに、白髪だったからだ。
知り合いは、院長に事情を聞いた。
すると院長は「あの子、青森から運ばれてきてね...、可哀想なんだよ」と言い、事情を説明してくれた。
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その女は夜、彼氏と一緒に青森県の八甲田をドライブしていた。
急に催した女は彼氏に車を停めてもらって、雑木林に入り、用を足していた。
すると、急に彼氏の車が発車していったのに気が付いた。
女は暗い夜の山道に一人置いて行かれたという。
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2,3時間後に彼氏は女を迎えに、現場へと戻った。
すると女はすっかり白髪になっており、白目をむき出しにして発狂していた。
そして彼氏は地元の病院に連れて行ったという。
青森の病院ではなかなか判らず、遠く離れた仙台の医療センターに運ばれた。
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彼氏はあの時、女が用を足している間にシートを倒して横になっていた。
しばらく目を閉じ、再び目を開けると、車の周りを軍服姿の兵隊がぐるっと囲んでいたという。
恐怖に慄いた彼氏は車を急発進させて逃げたという。
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あの女の人は今どうなっているのか不明だが、無事なことを切に願いたい。
八甲田で考えられないほどの恐怖を味わったのだろうから...。
作者RON
知人の話です。最初は単なる都市伝説かと思っていましたが、実話です。