初めまして。
今までみるだけでしたが、今回は私が体験した話を投稿させていただきます。
.
.
.
.
私には"癖"がある。
小さい頃からのものでいつ始めたとか詳しいことは覚えていない。
誰にだって癖の一つや二つあると思うが、今回の話はその癖が引き起こした胸糞悪い話である。
爪を噛む、そんな行為を無意識にやってしまったことがある人はどのくらいいるだろうか。
あれは乳離れが出来ていない、不安な気持ちの表れとかそんな話をよく聞く。
無意識とは怖いものだ。気がつけば、爪が口のところにある。
やめようと思ってもなかなかやめられない。
私もその一人。
しかし、私の癖は爪だけでは終わらない。
爪の周りの皮膚は柔らかい。
歯で簡単に噛み切れてしまう。
一度噛んで、皮膚に穴が空いたら後はぺりぺりと剥がすだけ。
皮膚を剥いても、その下には薄い皮膚がある。
剥いたからといって、血が出るわけではない。たまに凄い勢いで出ることもあるが。
剥いた皮膚が机に溜まる。
私はそれを一つずつ丁寧に掴むと引き出しの端のところに集めるのだ。
何に使うとかどうこうするとかそんな考えはなかった。
ただ、集めたかったのだ。
私の体を離れ、ただのゴミと化したが、元々は私の一部。
何故か愛着が湧いた。
気がつけば、引き出しの端には固くなった物体が積み上がっていた。
そしてあの日、私はいつもと同じように引き出しを開けた。
35度を超えるような暑い夏の日だったはずだ。
引き出しを開けた私は、口をポカーンと開けて固まった。
引き出しの端で、それは蠢いていた。
白くブヨブヨした体。
何処が目なのか口なのかわからない。
這うように動き、端に積み上げた皮膚を調べるかのようにゆっくり、ゆっくりと。
死体に群がる虫、そう蛆虫だ。
一匹ではない。
1、2、3...4匹はいる。
それが蛆虫だと認識した瞬間、一気に鳥肌がたった。
引き出しを開けた状態の手が震える。
同時に吐き気が襲う。
喉までのぼってきたものがなんとか抑えると、引き出しの中身を蛆虫に当たらないように丁寧に出す。
空っぽになった引き出しには4匹の蛆虫。
窓を勢い良く開けると、引き出しごと庭に放り投げた。
原因はやはり集めていた皮膚のせいだろう。
死んだ体だと勘違いしたのだろう。
一体何処からやって来たのか考えると背筋が凍った。
暑い夏の日というのに、額に溢れ出したのは冷や汗だった。
.
.
.
.
弱肉強食とよく言ったものだが、私たちは食らうばかりで忘れてはいないか?
私たち人間も、食われる側であることを。
私たちは常に彼らの餌を身につけて生きていることを。
作者ノイズ
初投稿となります!
見辛い点、誤字脱字すいませんm(_ _)m
幽霊的な話じゃなくてすいません(笑)
閲覧ありがとうございましたー‼︎