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仕事が終わり電車で帰っていると
トイレに行きたくなった
駅に着くと、早歩きで駅のトイレに向かった
そういえば駅のトイレを使うのは初めてかもしれない
中を見ると個室が三つあり、真ん中が空いていたのでそこに駆け込んだ
のんびりと携帯をいじっていると隣からぶつぶつと独り言が聞こえてきた
電話でもしているのだろうか?
気にせず携帯をいじっていると
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「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!」
と突然大きな笑い声が響いた
何だ何だと思っていると
どんっ!と壁を叩いてきた
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「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
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ここにいるのは危険な気がした
急いでトイレから出ようとした
しかし今度は反対側から
「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!」
と声が聞こえ、同じ様に壁を叩くのだ
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「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
「あっはっはっはっはっ!!」
どんっ!
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両隣から笑い声と、壁を叩く音が鳴り続けた
怖くなって動けなくなってしまい
膝を抱えてそれが終わるのを待った
しばらくすると音が止み、キィーっと両隣の扉が開く音が聞こえ、
二つの足音がトイレから出て行った
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しばらく時間を置いてから、扉をそっと開け、誰もいない事を確認してから個室から出た
一体なんだったのだろうか?
手を洗いトイレから出ると視線を感じた
視線を感じた方を見ると、少し離れた柱の前に中年男性が二人こちらを見て
ニヤニヤ笑っていた
顔が瓜二つで、多分双子だった
さっき笑いながら壁を叩いていたのは、あの二人だったのか?
すぐに改札を出て、その日はタクシーを使って帰宅した
その後、双子を見る事はなかったが、一体何だったのだろうか?
あれ以来、駅のトイレには入れなくなってしまった
あんな体験は二度としたくないから…
作者一日一日一ヨ羊羽子
初めまして、初投稿です
実体験とかではないです
実体験の話もいつか投稿したいです
よろしく願いします