私の父の父、オちちは寺の住職さんでした
nextpage
既に他界してますが、武勇伝があるようで
妖怪(餓鬼だと聞いた)退治もしてたそうです
nextpage
っていっても、死人に口無し・・・嘘か真か・・・微妙
nextpage
しかし祖父が写る写真全てに、変な色の紐や柄や顔やら・・・
もう何でも写ってるので
母が写真を気味悪がり、封印(箪笥の奥にしまう)してしまい
もう見せてはくれません
nextpage
そういった事を踏まえると、やはりオちち祖父には何らかの
力があったのだと、仄かに思ったりするわけです
nextpage
nextpage
が
条件的に霊体験をせんばかりの私ですが
まあーーーーーーったくなんもありません
nextpage
霊?と思うのはあるのですが、私が見るものは
真っ黒い人型なのです
目も口も鼻も髪の毛も、なんもありゃおへん
ただの漆黒の人の型なので、私は『これがっっ!!!・・・ん?・・霊?』と
非常に曖昧なのです
nextpage
それに比べて長女は、けっこうハッキリ見てるようです
nextpage
昔から襖やドアをキチンと閉めない私です
なんでか、ピシャッと閉めることが苦手なのです
トイレのドアも他の部屋に通じる襖も、10数cm開いています
nextpage
長女が小学生低学年の時でした
耳掻きをして欲しいと、正座した私の股に長女が頭を置いた瞬間
nextpage
『うぎょおおおおぉぉぉぉおお!!!!』
と、長女が叫びました
nextpage
え!?まだ耳に刺してないよ!?
と私は何をしてしまったのだろう?!と焦っていました
nextpage
すかさず長女が
『いやああ!!!!!!襖の間ーーー!!!!!!』
と言うので、ムム!!ブリ夫(ゴキブリ)なのか?!と
スパーーーーーッッッン!!!!!!!!!と襖を開けるも
nextpage
シンとした薄暗い玄関しか見えません・・・
え、え、えぇどうしたん??ブリ夫じゃないの??と戸惑いつつ聞くと
nextpage
『ママの太股に頭置こうとしたら、襖の隙間の玄関見えてっっ!
そしたら玄関にお兄さんが来ててっっ!』
nextpage
実際我が家には、私の弟がよく来てたので最初はソイツだと思ったらしい
nextpage
『そのお兄さん、よく見たらお兄さんじゃなくてっっ銀色!!
顔がっ!!顔がブロックだった!!!!!!』
・・・・・・・・・・・・・・
nextpage
はいー?
とりあえず、深呼吸させてゆっくり喋って貰った
nextpage
襖の隙間から見える玄関に、背格好が弟に似たお兄さんが立っていた
こっちへススーと寄って来て、見えた顔が
nextpage
銀色のブロックで出来たような顔だった
nextpage
目も鼻も口もあるけど、とにかくレゴブロックで出来た感じの顔
・・・・らしい
更に色は銀色・・・・
nextpage
なにそれちょお怖いじゃん!!!!!なんてもん見てるんだよ!!!!!!!
そいつどこ行った?!
半ば興奮気味の私、見えなくて良かった!!と本気で思っていた
あっち・・・と長女が指を指した方向はベランダだった
nextpage
数年後の長女に、その事を聞くと
nextpage
『ああ~~~あれ、あれ怖かったなあー
その時はレゴっぽいって思ってたけど、今思い返せば・・
nextpage
モザイクのちっさい四角あるじゃん?それが集まって顔になってる感じ?
皮膚が銀色なんよ
あ、鼻が異様に高かったよ、ほんと鼻がめちゃ高いの』
nextpage
そら泣くわ
私は、そんなハッキリとした霊?を見たことが無いので
だからその怖さは想像の範囲、やはり見てみたい・・・かも
nextpage
と言う好奇心はある、いや見たくないかも、いや・・・
nextpage
ちなみに未だ襖やドアはちょっと開けっ放しである
でもモザイクお兄さんは、初心者にはキツいので勘弁
作者板東英土