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短編2
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私の物語

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クリスマスも近付き、街も人も輝いている。

けれど、私は一人、時の流れに取り残されている。

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去年の今頃。ここは賑やかで、笑顔が溢れる家庭だった。

義母、夫、娘、息子。傍から見ても私たちは幸せそうな家族だったであろう。

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その年の最低気温となった、冷たい雪の降るある日、

クリスマスプレゼントを購入しに家族全員で大きなデパートへ向かう。

夫の誕生日に一生のお願い!とせがまれ渋々購入した黒のセダンに乗って。

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各自プレゼントを買ってもらい、笑顔あふれる帰りの車で悲劇は起きた。

大きな荷物を運んでいたトラックが氷にタイヤをとられスリップし、私達が乗っている黒のセダンに突っ込んできたのだ。

夫は慌ててハンドルをきったが、間に合わず、大規模な衝突事故へと発展した。

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助手席に乗っていた義母、運転席に座っていた夫、後部座席の右側に座っていた娘は即死だった。

私と息子も意識不明の重体。私の方が症状が軽かったらしく、事故の3日後には意識を取り戻すことができた。

けれど、息子は意識を取り戻すことは無かった。

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私は家族が亡くなったショックで倒れ、病院へ運ばれた。

眠っている間も寂しくて、悲しくて、辛くて、想い出がぐるぐる回って…

胸にぽっかり穴が開いたようだった。

もう、このまま死んでしまってもいいんじゃないかな。

だって、そうしたら大好きな家族に会えるから。

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寂しくて仕方がありません。

でも、これはきっと夢。

目を覚ましたらクリスマスパーティを開こう。

大好きなチョコレートケーキをみんなで作ろう。

去年できなかった分、いっぱいいっぱい楽しもう。

そう。これは永い、永い、夢だから。

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『ピ…ピ…ピ………ピーーー…』

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